長期試用リポート
「DSC-HX9V」第3回――あえてフルオート撮影しない使い方
DSC-HX9Vはコンパクトデジカメと呼ばれるジャンルの製品だが、フルオート化の進む同ジャンルにおいて、ある程度ながらも、マニュアル撮影に配慮した操作性も有している。今回は、そのあたりについて確認してみよう。
本製品が備える撮影操作インタフェースは、モードダイヤルによる撮影モード切り替えを軸に、MENUボタンから詳細設定を呼び出すというコンパクトデジカメとして一般的なものだが、加えて、上部にはEV補正/ISO/ホワイトバランス/測光モード/スマイルシャッターの5つの1つを割り当てられる「CUSTOM」ボタンが用意されている。
ただ、フルオートの撮影モードである「おまかせオート」ならびに「プレミアムおまかせオート」では、CUSTOMボタンに割り当て可能な5つ設定項目の内、測光モードとホワイトバランス、ISOの調整が行えない。上記2つのフルオート設定時、実質的にはCUSTOMボタンは露出補正にしか利用できないことになる(スマイルシャッターは撮影モード「おまかせオート」ならば調整可能)。
文字通り「フルオート」の撮影モードなのだから仕方ないと言えばそうなのだが、前モデルのDSC-HX5Vと同じく、本製品も白熱灯のある室内撮影では照明に影響されて、ホワイトバランスが正確にとれず、暖色にかぶることが多い。せめてホワイトバランスだけでもおまかせ/プレミアムおまかせオート時にも調整したいと感じる。
また、いわゆる高級コンパクトデジカメといわれる製品では、絞り優先あるいはシャッタースピード優先も多く使われるところだが、本製品のモードダイヤルにはこの2つの撮影モードは用意されていない。自分でシャッタースピードあるいは絞りを設定したい際にはマニュアル露出(M)を使うしかない。
このマニュアル露出モードではコントロールホイール中央ボタンを押すたびにISO/シャッタースピード/絞りを調整でき、コントロールホイールの回転でそれぞれの値を変更できるのだが、絞りはF3.3かF8しか選択できないので、適正露出を得るためにはISO/シャッタースピードをそれぞれ調整するしかない(ISOオートは選択できない)。
プログラムオートではシャッタースピードと絞りこそカメラ任せになるが、設定可能な撮影設定は多い。ホワイトバランスをプリセットパラメーターを基準に任意の補正を行うホワイトバランスシフトや、露出/ホワイトバランスのブラケット撮影など、おまかせオート/プレミアムおまかせオートでは使えない撮影機能も利用できる。
ここで設定した各種設定については、モードダイヤル「MR」へ3通りまで保存可能なので、個人的には、普段はおまかせオート/プレミアムおまかせオートをメインの撮影モードにしつつ、それでは思った通りに撮れないという可能性があるシチュエーションでは、こちらに保存した撮影設定を使って撮影するというスタイルに落ち着いた。
ここまでたどり着いて、かなり思い通りの写真を撮れるようになったのだが、そうなると操作レスポンスに不満を覚える機会が増えた。なにより、撮影モードダイヤルを回した際の動きはお世辞にも快適なスピード感があるとはいえない。「本体設定」から「機能ガイド」を「切」にすれば多少改善されるのだが、本質的な改善とはならない。ここだけは残念である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
陸自が「イオンモール熊本」内部をドローン撮影 防衛省が映像公開
-
2
PayPayアプリで熊本地震への寄付が可能に 最短3ステップ・1円から
-
3
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
4
熊本「通れた道」マップ、トヨタが公開 ホンダも「通行実績情報マップ」
-
5
熊本で非常時Wi-Fi「00000JAPAN」発動中 KDDIが無料開放、他社ユーザーも利用可
-
6
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
7
TSMC熊本工場、段階的に通常操業へ 熊本の地震で一時中断、従業員の無事確認 台湾報道
-
8
Anthropicのミュトス、暗号アルゴリズムの新たな攻撃法を発見――耐量子署名「HAWK」の強度を半減
-
9
“脳のゴミ”は鼻から捨てられていた? 老化で詰まる排出路、薬を鼻から投与で改善 韓国主導チーム研究
-
10
「痺れるほどにミスを繰り返す」Gemini 3.6 Flashは変わった? 公開から1週間、当初のおバカ回答を今検証する
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR