「データの扱い、極めてずさん」 STAP細胞問題で理研が中間発表 画像切り貼り「いけないとの認識なかった」(4/4 ページ)
STAP細胞の実在は
STAP細胞そのものの実在についても疑われる事態だが、「STAPがあったかどうか、作れるかどうかは、調査委が扱う範囲を大きく超えている」(石井氏)とし、「科学者コミュニティーで決着を付けるべき」とする。
第三者による再現実験では、実験の初期工程である「Oct4発光」を確認したという報告があるが、全工程の再現に成功したという報告はない。今後は、研究チームの丹羽氏が全工程の再現実験を行うほか、理研はより詳細なプロトコルなどを公開し、科学者コミュニティーに対して追試を呼びかけていく。
また、Nature論文と、その後発表したプロトコルとで重要な部分が異なっている点については「著者が説明文書を作成している」(竹市氏)が、論文の撤回という問題が生じているため、「どう発表するかはまだ決まっていない」という。
論文内でSTAP細胞とされたものは混入したES細胞だったのではないかという指摘もある。「指摘は認識しているが、素人ではなかなか判断できない」(石井氏)とし、今後、調査の対象するかを含めて検討していく。
小保方氏は「研究ができる精神状態ではない」
STAP研究チームは調査に協力的で、調査委が求めたデータなどは速やかに提出しているため、「証拠隠滅の恐れはない」としてラボのロックアウトなどは行っていない。ただ、「小保方氏は研究ができる精神状態ではない」ため、研究は事実上ストップした状態。3回目のヒアリング時には相当疲弊しており、「今週初めごろから小保方氏の精神状態があまり良くないと聞いている」(川合氏)ため、ヒアリングは中断している。
小保方氏からは「申し訳ないという言葉、反省しているという言葉を繰り返し聞いている」(竹市氏)という。また、「自分の気持ちをみなさんに申し上げたい」とも話しているという。
マスコミが取り上げている博士論文について、小保方氏が「下書き段階のもの」と説明したという一部報道について、理研側は会見時点では未確認とした。調査委は早大から博士論文の正本を提供されているという。
継続調査へ
調査委はさらに調べを進め、最終報告をまとめる。不正が認められた場合、理研の規定にもとづき厳正に処分を行うとしている。また、調査が終わり次第、研究者本人による記者会見も開く意向だ。
最終報告をまとめるには「関係する実験ノートや書類、サンプルの写真含めて生データを取り寄せて解析する必要があり、ある程度の時間かかる」(石井氏)とし、時期のめどなどは示さなかった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「低評価でキャラが悲しげな目」 モスバーガーのアンケートがSNSで話題 運営会社に狙いを聞いた
-
2
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
3
松屋のアプリに不正アクセス、約238万件の個人情報が漏えい 停止中の補償も予定
-
4
総務省、GMO攻撃者サイトの「ブロッキング」を通信各社に要請 報道
-
5
楽天カード、本人認証をワンタイムパスワードに統一 27年2月から順次
-
6
「裏垢暴露」のつもりが警察沙汰 暴露系YouTuberが著名VTuberの“なりすまし”に騙されていた
-
7
グッスマ、顧客の2800人のカード番号全16桁+セキュリティコードなど流出か 下4桁は40万枚分
-
8
Binanceの約1兆円流出、北朝鮮ハッカー集団「TraderTraitor」の犯行か
-
9
無印良品、不正アクセスで最大2726万件の会員情報漏えいか 退会済みのユーザーも対象
-
10
セガのスマホゲーム「チェンクロ」、セキュリティ問題で1~2カ月の長期メンテ 13年続く長寿タイトル
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR