山本浩司の「アレを観るならぜひコレで!」
群を抜いた高画質、ソニー「Z9D」の“魅せるHDR”(3/3 ページ)
「シネマプロ」「シネマホーム」という映画鑑賞用画質モードに設定して65V型、75V型で観たUltra HD Blu-ray Disc映画ソフト「レヴェナント:蘇えりし者」のすばらしさは、ちょっと忘れ難いものだった。漆黒の夜闇のなか赤々と燃えるたき火によって鮮やかに照射されるトム・ハーディの狡猾(こうかつ)な表情、見事なコントラストと豊かなグラデーションで表現される朝焼けの中をさまよい歩くレオナルド・ディカプリオの絶望的な後ろ姿。そんな映画的エモーションが画面からこぼれ落ちるのを目の当たりにし、深い感動を味わったのである。
最近お気に入りの高画質Blu-ray Disc「黄金のアデーレ 名画の帰還」で描かれるクリムトの絢爛(けんらん)豪華な肖像画の描写もすばらしかった。金属の輝きのリアルな描写は、液晶テレビの苦手とするところだが、Z9Dで観る金色の鮮やかさは思わず息をのむほど。再生プレーヤーのパナソニック「DMR-UBZ1」の再生設定機能を用いて中域、高域の解像度調整を行うとZ9Dはリニアに反応し、UHD BDと見間違えるほどのキレのある映像を見せてくれるのだった。他社の液晶大型テレビでは、これほどビビッドに反応してはくれない。本機の基本性能の高さは、こういうところからもうかがい知れる。
100V型大画面の迫力にも圧倒された。この大画面でも画質に粗さはまったく感じられず、どんどん画面ににじり寄りたくなる高S/Nでキレのよい映像が楽しめるのである。
2000lm(ルーメン)程度が最大輝度の家庭用プロジェクターでHDRの魅力を堪能するのは難しく、やはりHDRコンテンツを楽しむなら直視型か? と改めて実感させられたが、700万円という値段では、残念ながらちょっと手が出ない。また、ぼくの狭い部屋ではさすがに100V型直視型は手に余る。画面を消したときの「そこにいる」存在感を想像すると、やはり使わないときは巻き上げ可能なスクリーン大画面が生活空間にフィットするよナ……と思う。
この画質、この明るさでくるくると巻き上げられる超薄型大画面テレビがあればナと思うけれど、それはやはり液晶タイプでは無理ですね……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
山本浩司の「アレを観るならぜひコレで!」
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
陸自が「イオンモール熊本」内部をドローン撮影 防衛省が映像公開
-
2
PayPayアプリで熊本地震への寄付が可能に 最短3ステップ・1円から
-
3
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
4
TSMC熊本工場、段階的に通常操業へ 熊本の地震で一時中断、従業員の無事確認 台湾報道
-
5
熊本「通れた道」マップ、トヨタが公開 ホンダも「通行実績情報マップ」
-
6
熊本で非常時Wi-Fi「00000JAPAN」発動中 KDDIが無料開放、他社ユーザーも利用可
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
「痺れるほどにミスを繰り返す」Gemini 3.6 Flashは変わった? 公開から1週間、当初のおバカ回答を今検証する
-
9
Anthropicのミュトス、暗号アルゴリズムの新たな攻撃法を発見――耐量子署名「HAWK」の強度を半減
-
10
“脳のゴミ”は鼻から捨てられていた? 老化で詰まる排出路、薬を鼻から投与で改善 韓国主導チーム研究
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR