“中の人”が明かすパソコン裏話

日本と海外でキーボードが全然違う!? PCローカライズに込めた熱い思想(4/5 ページ)

逆T字型カーソルキーは日本独自? さらなる使いやすさを目指して

 実は、当社のビジネスノートPCでは、日本語キーボードだけ逆T字型のカーソルキーが採用されています。右下に配置されているカーソルキーが、逆T字型(英語のTの字を逆にしたように見えるのでそう呼んでいます)になっています。

photo HP製ノートPC「EliteBook Folio G1」のキーボード。左が英語配列、右が日本語配列

 英語配列では上下キーに対して左右のキーが大きい、隙間のないデザインとなっているのですが、逆T字型をあえて採用したのには理由があります。逆T字型のカーソルキーは、左右ボタンが1段下がっているので、右手をその付近に持ってくるだけでまず左右が分かり、上下も自然とポジションが取れるのです。

 これを採用したきっかけは、日本のお客さまから「逆T字型がほしい」とフィードバックをいただいたことに始まります。英語版で採用されている配列も、決してそれが悪いということではありません。しかし、市場には上のカーソルキーの左右にボタンが配置されているものや、1段下がって配置されている形状などさまざまな配列が存在し、多くの場合、逆T字型のカーソルキーを採用していました。そこで、デザイン上可能なギリギリのローカライズを行い、現在の配列としました。

 英語版とは異なる配列となりましたが、「日本のキーボード配列は自由にやっていいよ」と快諾してくれた海外の製品責任者には感謝しています。結果的にお客さまからも「いいね」というフィードバックをいただくことができました。さらに最新の製品では、「もう少し横幅があったほうが押しやすい」というお客さまの声を反映し、さらに横幅を拡大して押しやすさを向上しています。

 この最新モデルでは、さらに新しい試みとして、Skypeコールなどの制御を行える独自のキーを採用しています。Skypeで他の人が話しているとき、マイクオフ(周囲の雑音や、独り言を聞かれないようにミュートすること)をしていることもLEDの点灯状態から一目で分かりますし、マイクのオン/オフもボタンを押すだけで切り替えられます。私もSkypeで他の事業所や海外、在宅ワークの社員が混在する環境で場所を問わずミーティングをすることが多いのですが、とても役立っています。

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“中の人”が明かすパソコン裏話

昔はPCを購入することはそれこそ一大決心でしたしワクワクするものでした。この連載では、そんな「ワクワクする気持ち」をもう1度思い起こすきっかけとなるような、PCのちょっと面白い「小ネタ」や「裏話」を、“PCを提供する側”というちょっと変わった視点からご紹介していきます。

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白木智幸(日本HP)
白木智幸(日本HP)

日本HPパソコン&タブレットエバンジェリスト。パーソナルシステムズ事業本部に所属し、法人向けタブレット製品のプロダクトマネージャ(製品企画)とビジネスプラン(販売計画)を担当。PCやタブレットの楽しさや素晴らしさを広くお伝えすることを通じ、グローバル化の進む現代でよりよい働き方を実現するためのエッセンスを提供することがテーマ。

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