バーチャル映像の校長が式辞を述べる――ネットの高校「N高」入学式、新入生が「HoloLens」装着
カドカワの通信制高校「N高等学校」(N高)が4月5日、2期目の新入生を迎える入学式をニコファーレ(東京・六本木)で開いた。現実世界に3D映像を重ねて表示できるヘッドマウントディスプレイ「Microsoft HoloLens」を新入生が装着し、沖縄県の本校舎にいるはずの校長が、生徒の目の前にいるかのように見える一幕があった。
N高は、好きな時間・場所からネットで授業に参加でき、3年間で高卒資格を取得できる通信制高校。通学に時間がかからない分、通常科目以外に課外授業を豊富に用意し、受験勉強やプログラミング、文芸小説、アニメやゲーム、ファッションなども学べる。本校舎は沖縄県うるま市に設け、スクーリングの会場などに利用している。2期目の入学者数は2002人。初年度と合わせ、在籍生徒数は3782人となった。
入学式には、新入生のうち67人が出席。HoloLensを装着した生徒には、沖縄本校にいるはずの奥平博一校長がまるで目の前にいるかのように見えるという。会場にいる記者からは見えないが、新入生はHoloLens越しに奥平校長を見つめ、スピーチに耳を傾けていた。
HoloLensは、入学式に限らず、通学コースの授業にも4月から順次導入するという。何もない空間に、分子構造の立体模型や地球儀の3D映像を表示したり、遠く離れた場所にいる講師が現れたり――などの活用を見込む。
VR(仮想現実)ヘッドマウントディスプレイと違い、HoloLensは現実世界に3D映像を重ねるため、装着したままでも現実の周囲や自分の手元が見え、「3D映像の授業を体感しながらノートを取れる」という。
川上量生理事(兼ドワンゴ会長)は「N高の目標の1つは、ネットの高校を実現すること」と話す。「ITを活用し、時間と空間の制限をなくすことがコンセプト。遠隔地にいて実際には出席が難しい人でも、ネットでリアルタイムにつながり、実際にそこにいるかのような体験ができる」。
「歴史はあまりない学校だが、その代わりに全く新しい教育を取り入れられるメリットがある」と川上理事。新入生には「受け継ぐ伝統はないが、新しい伝統を作ってほしい」(川上理事)とエールを送った。
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