日本はアピール不足? 「MWC 2018」で見つけた欧州の最新コネクテッドカーたち(2/3 ページ)
クラウド経由の遠隔運転ができるソニーのコンセプトカート「SC-1」
日本国内ではNTTドコモが2020年の商用化に向けて5Gの技術開発に本腰を入れており、それを象徴するかのように今年のMWCには例年よりもさらに大規模なブースを設けた。コネクテッドカーに関連する展示には、ソニーが昨年の秋に日本国内のモーターショーに時期を合わせて発表した、センサーとAI、ロボティクスの技術などを投入したコンセプトカート「SC-1」があった。
SC-1は車体の各所に高性能なイメージセンサーを搭載。内側ではドライバーを360度取り囲む映像モニターに、イメージセンサーが捉えた映像が表示される。夜間でも明るく高精細な視野が確保できるイメージセンサーに超音波センサー、レーザー画像検出と測距技術を用いた二次元ライダー(LIDAR)など複数のセンサーから集まる情報をエッジ側であるコネクテッドカーに搭載するプロセッサーで処理をして、ネットワーク上のクラウドAIによる機械学習を活用してデータを解析。安全な自動走行を実現する。
ソニーでは17年秋から沖縄でSC-1の実証実験を始めている。直近では沖縄のリゾート施設内の私有地で、クラウド経由の遠隔操縦によりSC-1を時速8kmの低速で走行させるテストを成功させた。また車内のモニターに走行中の屋外風景を映しながら、映像にキャラクターを重ね合わせてエンターテインメントを実現するMR(Mixed Reality)技術のテストも行っている。
ソニーでは完全自動運転の技術が確立するまでの過渡期には、コネクテッドカーから送られてくるデータを元に人の手による遠隔操作で自動車の安全走行をサポートする技術の精度を高めることを、今後の課題として位置付けているようだ。
地元カタルーニャ・セアトのコネクテッドカーはAlexaやShazamに対応
欧州を代表する自動車メーカーも最先端の通信技術に対するコネクテッドカーと関連する製品・技術をMWCで披露した。まずはMWCの開催地であるスペイン・カタルーニャが誇る地元の自動車メーカー、セアトの展示を紹介しよう。
現在はフォルクスワーゲン・グループの傘下にあるセアトも、コネクテッドカーを積極的に展開する欧州自動車メーカーの1つだ。3月から欧州を中心に導入する「ATECA」(アテカ)の最新モデルにはAmazonのAIアシスタント「Alexa」(アレクサ)を組み込んだナビゲーションシステムが搭載される。
車には4G LTE対応の移動通信システムも搭載されており、スマホを接続しなくても単体でセアト独自のコネクテッドカー向けクラウドサービスが利用できる。ハンドルに設けたボタンを押すとアレクサが起動。スマートスピーカーと同じ要領でルート検索や天気など音声コマンドを入力して必要な情報が得られる。アレクサに関連する機能の導入はイギリスとドイツからスタートする予定だ。
スマホアプリ「SEAT Media Control」との連携にも力を入れている。MWCの会場ではAndroid Auto版のアプリのデモンストレーションを体験した。スマホとナビゲーションをWi-Fiダイレクトで接続し、スマホで検索した目的地までのマップをナビゲーションに読み込ませたり、音楽ストリーミングやインターネットラジオの検索がスマホから素早くできる。
セアトは、音楽認識アプリのShazamとの連携もMWCの実施に合わせて発表した。4月からAndroid Auto対応のアプリ「SEAT DriiveApp」にShazamがビルトインされる。車中で流れるラジオで気になる楽曲が再生されたらShazamで検索。演奏者を調べられるだけでなく、ドライブ中にShazamを走らせたポイント、検索にヒットした楽曲の一覧をドライブ後にまとめてチェックできるようになる。
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