きょうから始めるAI活用
ある日突然「AI担当」になったら何をすべきか プロジェクトを成功させる”データ準備”のコツ(2/4 ページ)
本連載では議論を簡単にするために、AIを「これまで人間のみが実行可能だった作業や、人間には不可能だった作業を、機械がデータに基づいて実行することを可能にする仕組み」と定義している。つまり「データがあること」は当然の話なのだが、この点は意外に忘れられていたり、プロジェクトを進める上でのハードルになったりすることが多い。
具体的にどういうことなのか、AIによる手書きや印字された文字の自動認識技術「AI-OCR」を例に考えてみよう。
AI技術を活用し、読み取りの精度や機能を向上させたOCRであるAI-OCRは、AI系アプリケーションの中でも比較的導入のイメージがしやすい。例えば「これまで人間が確認してテキストデータ化していた手書きの申込書を、AIが代わりに読み取ってくれる」といった具合だ。そうした分かりやすさもあり、AIの導入検討でも取り上げられやすい事例の1つだ。
程度の差はあれ、どんな企業でも何かしらの書類を使っていること、また既に製品化して提供しているベンダーが多いことも、AI-OCRへの注目が高い理由だろう。それでは社内で予算を取って、適当なベンダーを連れてきて既製品をインストールすれば終わりかというと、もちろんそれで済む話ではない。
AIが求められた作業を実行し、かつその作業の精度を上げるためには、作業に関係するデータを与えてやる必要がある。簡単に言えば、AIはそのデータを使って「学習」し、与えられた仕事を遂行するスキルを身に付けるわけだ。AI-OCRの場合は「書類を読み取ること」が目標の作業であり、文字の認識率を上げるため、読み取らせたい書類の画像データを与えてやらなければならない。
データ準備に必要なこと
ここまでは多くの人々が理解しているが、実際にデータを集めようとするとさまざまな障害が待っている。
そもそも現在は人間が目で見てテキストデータに置き換えているので、書類の画像など存在しない。仮に画像化していても、AIに読ませることを前提としていないので撮り方やクオリティーも安定していない。また、一定のクオリティーの画像があっても、人間がテキスト化したデータと画像をひも付けていない(画像だけ渡されてもAIには画像の意味が分からない)など、課題は多い。
それではAI導入を行う際、データをめぐってどのような準備を進めなければならないか、一般的なケースを考えてみよう。下図は横軸にデータの量、縦軸にデータの品質(AI導入に活用できる内容になっているか)を置き、問題を整理したものだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
きょうから始めるAI活用
上司から突然「ウチでもAIをやるぞ」とむちゃぶりされたものの、どうやって自社でAI(人工知能)を使えばいいか分からない。そんなAI初心者のビジネスパーソン向けに、企業のAI活用や導入のイロハについて分かりやすく解説する連載です
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
3
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
4
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
7
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「若手はAI使うな」は“老害”なのか? 新人教育で「AI禁止」した企業の1年後
-
10
GMO、PCのバックアップと電源オフ呼びかけ VPS利用者に きょう正午の攻撃予告受け
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR