架空世界で「認証」を知る
「鉄人28号」が抱える脆弱性とは? ロボット悪用を防ぐ”認証”を考える(2/3 ページ)
太陽エネルギーを守る鉄人の認証は?
次に紹介するのは「太陽の使者 鉄人28号」。1990年代、太陽エネルギーをメインのエネルギー源として活用していた時代の話になっている。正太郎はインターポールのメンバー、鉄人も「将来の犯罪に備えて作られた兵器」となっており、原作とは趣が異なることが分かるだろう。
操縦器はアタッシェケースにアンテナが付いたような形の「ビジョンコントローラー」。2つの操縦桿(そうじゅうかん)とモニターが付いている。正太郎は最初操作に戸惑うこともあったが、すぐに慣れて自在に操縦できるようになった。
さて、この「ビジョンコントローラー」の認証だが……なんと、「今川版鉄人」と同様、なんら認証が付いていない!
戦中の兵器だったらともかくも、1990年代の兵器に認証が全く付いていないのはいただけない。しかも第2話でこの「ビジョンコントローラー」を奪われてしまう事態となる。鉄人の開発者、金田博士はもうちょっとこの辺りに気を付けて開発した方が良いのではないだろうか……。
原作の続編である「FX」では改善点が。しかし……
それでは「超電動ロボ 鉄人28号FX」ではどうなっているだろうか。時代設定は21世紀。しかも原作の直接の続編と位置付けられ、原作者の横山光輝も関与している作品だ。初代の鉄人は「伝説のロボット」という位置付けになっているが、成長した正太郎と共に作品中にも度々登場する。
「FX」では多数のロボットが登場するが、いずれも鉄人同様に乗り込まずに操縦器で操縦する形態をとっている。「鉄人28号FX」の操縦器は「グリッドランサー」と呼ばれる光線銃型をとっており、これにはなんと認証がついている。
コントロールパネルで簡単なパスワードを入力し(知識認証)、その後音声入力で命令するという寸法だ。鉄人28号FXを作ったのは正太郎の妻、陽子であるため、弱点もよく分かっていたと推測される。一方で、1話でネオ・ブラック団に接収されたロボットたちは操縦器を奪われ、いいように使われる描写もある。この時代も認証は一般的ではなかったのだろうか。
ところが、第2話でネオ・ブラック団の計略にかかり、グリッドランサーを奪われてしまう事件が発生する。この時、ネオ・ブラック団のデビル火刀は鉄人を起動させることに成功し、街を破壊する悪のロボットになってしまう。簡単なパスワードを設定していたのだろうか……?
結局「いいも悪いもリモコン次第」なところはあまり変わらないようだ。
鉄人28号の改善点は?
では、鉄人にはどのような認証が必要だろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
架空世界で「認証」を知る
小説やマンガや映画やアニメやゲームといった「架空の世界に現れる、認証的なモノ」を伝える連載「架空世界 認証セキュリティセミナー」を転載。ITを活用する上で無視できない認証とセキュリティの話題を、楽しく分かりやすく伝える認証セキュリティの情報サイト「せぐなべ」内のコンテンツです。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
2
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
3
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
4
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
5
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
6
ジョーシンへの不正アクセス、最大623万件漏えいか 運転免許証2件・マイナカード1件なども
-
7
野村総研、サイバー攻撃時の「能動的なシステム停止」を支援する新サービス
-
8
タイムズカー流出で顧客らが損害賠償求め運営会社提訴へ サイト開設の弁護士が記者会見
-
9
Xの「いいね」長押しで1ドル送金 マスク氏が“投げ銭”機能を予告
-
10
「漏えい」の一言で素通り客が振り返る──相次ぐ情報流出の中で開幕のセキュリティ展示会 来場者の態度も激変
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR