競合と共存 CESで見た「プラットフォーム戦争」最新局面(1/3 ページ)
数年前から、CESにおけるプラットフォーマーの影響は強くなる一方だ。以前は、「一番強い家電がスマホになった」ことが、プラットフォーマーの影響力そのものになっていた。だが、昨年からはもっと直接的に家電への影響が見えてきた。
それがどんな状況だったのか? では、結果的に家電にどう影響するのか? その辺を改めて考えてみたいと思う。
この記事について
この記事は、毎週金曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「金曜ランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2019年1月25日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額648円・税込)の申し込みはこちらから。
CES会場から見える「巨大プラットフォーム」の空中戦
CESはマーケティングの最前線である。勢いのある企業が表に出てくるのは必然だ。いや、「勢いがあるとみせたい企業が前に前に出てくる」場所、と言った方が正しいかもしれない。
「CES会場の風景」としてメディアに登場しやすい場所の広告価値は高い。その場所をとるには、カネとコネの力がいる。CESに長く出展している「セントラルホール組」と呼ばれる家電メーカーは、やはりある種の特権を有している。だから、お金を払うことで、表舞台に類する場所の広告を抑えやすい。
この10年、定位置にいたのはソニーとSamsungである。ソニーは一時収益的に厳しい時期があったが、それでも世界に冠たる大家電メーカーであったことに変わりはない。Samsungは、世界最大の総合家電メーカーだ。だから、CESの顔はこの2社の広告が抑えていた。そして、その脇を固めるのが、その年「アピールしたい企業」だった、といっていい。自動車メーカーはいまもその場所にいる。今年姿が見えなくなったのは中国メーカーだ。まったくいないわけではなく、ファーウェイは大きな広告を出しているものの、ソニーとSamsungの間に割って入る勢いはない。これが米中貿易摩擦の影響か、はっきりとは言えない。しかし、CESの開催される「アメリカという市場」へのアピールにコストをかける意識に関して、中国メーカーの勢いが落ちたのではないか、という印象を抱かせるに十分な出来事ではある。
一方、定番2社に割って入る強い意志を示したのがGoogleだ。というよりも、定番2社の片方、Samsungから、ついに定位置を奪うまでに至った。
昨年来、GoogleはCES会場内に専用ブースを作り、Googleアシスタントとその連携製品をアピールしている。今年のブースの中にはわざわざ「ライド型アトラクション」があった。1週間に満たない会期のために、わざわざ専用のライドアトラクションを組み込んだブースを作るというのは、どれだけカネをかけたマーケティングなのだろうか? そして今年も、ラスベガスを走るモノレールは「Hey Google」のラッピング。CES全体で、最も巨額のマーケティング費を投じていたのがGoogleであるのは間違いないだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
ダークチョコ(カカオ85%)を毎日3週間食べる→ネガティブ感情が減少 70%では変化なし 韓国での研究結果
-
2
配布前の「ちいかわ」グッズがメルカリに? くら寿司コラボ第2弾、初日から“内部犯”の臆測呼ぶ 第1弾に続き
-
3
開成の鉄研、寝台特急「サンライズ」での迷惑行為を謝罪 大声やラウンジ占拠など……旅行活動停止
-
4
新宿駅に「ごみ箱ロボット」出現 改札内を自動巡回 JR東が実証実験
-
5
「三省堂書店池袋本店」閉店へ 11年の歴史に幕、惜しむ声続々
-
6
RIZAP社員、私用AIに顧客の個人情報入力 氏名や疾患、保険証番号など……同社が謝罪
-
7
ELYZAの「業務AIアプリをAIで作成」特許、「新規性ない」と批判殺到→謝罪後も収まらず
-
8
「RSA-260」ついに解けた Xに“130ケタの数字”投稿、世界が注目 マスク氏「文字数増やしてよかった」
-
9
SEGAそっくりのロゴで「MAGA」――トランプ政権公開のWebゲームが物議 移民送還などを題材に 【追記あり】
-
10
X、プロフィールのポストをいいね順に並べ替え可能に
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR