「業績は回復傾向に」 サイバーエージェント、下方修正から一転 AbemaTVは「フリーミアムで稼ぐ」
「本業でしっかりと利益を出せる水準になってきた」――サイバーエージェントの藤田晋社長は4月24日、Abema Towers(渋谷区宇田川町)で開催された決算説明会で、2019年第2四半期(19年1月~3月)の状況について、こう話した。
同社は1月末に「売り上げ規模の拡大を上回るペースでコストがかさみ、計画に狂いが生じた」として、2019年度の営業利益見通しを300億円から200億円に下方修正した。しかし、18年11月から取り組んだコスト削減の効果が現れ始め、「下方修正前の水準まで業績を回復させることができた」という。
サイバーエージェントが同日発表した19年1月~3月期の決算は、売上高1173億円(前年同期比7.1%増)、営業利益86億円(前年同期は115億円)と増収減益だった。18年10月~19年3月までの連結業績を見ると、営業利益は139億円で下方修正前の予想に迫るペースで推移している(進捗率は通期業績予想の70%)。
藤田社長は決算説明会が開催される直前に個人ブログを更新。「取り敢えずひと安心」と題するエントリで、無駄なコストを見直す「下方修正キャンペーン」が功を奏して業績が回復傾向にあると説明した。
「AbemaTVはサブスクじゃない」
インターネットテレビ局「AbemaTV」の視聴アプリは3900万ダウンロードを突破。YouTube、NETFLIX、Amazonプライム・ビデオ、niconicoなど多様な動画サービスが乱立する中で、どう戦っていくのか。
藤田社長は「よく聞かれる質問だが、AbemaTVのビジネスモデルはサブスクリプションではない。基本的には無料で利用する中で、より高性能で高機能なものを使うために有料会員になってもらうフリーミアムモデルと考えている」と語った。
「AbemaTVは生放送とオンデマンドのハイブリッドでやっているが、動画サービスの競争が激しい中では、オリジナル作品があることが大切だと思っている」(藤田社長)
有料会員サービスの「Abemaプレミアム」(月額960円、税込)に登録すると、過去番組のタイムシフト視聴や、視聴中の番組を冒頭から見られる「追っかけ再生」、動画のダウンロード機能などを利用できる。有料会員は40万人を突破した。AbemaTVは10~20代の若者の利用者が多く、スポーツ動画サービスの「DAZN」や、PCで視聴するユーザーが多い「niconico」など異なるユーザー層を抱えるサービスと協業して視聴者の拡大を図っている。
さらに、藤田社長は「若年層にリーチしたい広告主からの広告出稿が拡大している」と自信を見せる。NTTドコモ、サントリー食品インターナショナル、ビー・エム・ダブリュー、ロッテなど、これまでテレビCMなどを中心にブランディングしてきた企業からの出稿が増えているという。
藤田社長は「CGM(一般ユーザーが参加してコンテンツを作るメディア)やプラットフォーム型メディアではコンテンツの中身を管理しきれないため、自社のブランドが守られるか不安になる広告主もいる」と指摘。「AbemaTVではわれわれが全てのコンテンツをチェックし、広告主が安心して広告を出せる場を作っている」(藤田社長)
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