小寺信良のIT大作戦
大幅にUIが変わる予定のAdobe Premiere Pro 狙いはどこに?(4/4 ページ)
ただ、ワークスペースを切り替えないということは、編集画面に多くの機能を集約するということの裏返しなので、プルダウンメニューが膨大になる懸念が出てくる。機能をアイコニックに示すのではなく、文字で示すようになると、用語やメニュー位置を丸暗記しなければならないというデメリットにつながりやすい。
出力のほうは、現UIが出力ファイルフォーマットを自分で設定していく方法だったが、複数のプラットフォームへいっぺんに同じ動画を投げる場合は、それぞれのフォーマットを把握してバッチエンコードさせる必要があった。
一方新UIでは、投稿したい動画プラットフォームを選択するだけで、最適なフォーマットでエンコードし、アップロードまでしてくれるようになった。この機能はすでにDaVinci Resolveでは実装済みだが、例えばYouTubeへの投稿だと、サムネイルの指定まではできなかった。結局はYouTubeのダッシュボード画面に行って細かいことはやる、という作業だったのだ。
だがPremiere Proの新UIは、サムネイルの指定までできるようになっている。YouTubeのサムネイル指定画面は、候補の中から選ぶか、自分でサムネイルを作ってアップロードするしかなかったが、新UIでは編集動画の中からサムネイル画像を指定できるので、だいぶ手間が減ることになる。
ここまで大きな変化があると、華々しいメジャーアップデートに近いような気がするが、現時点でのバージョンの推移を見ていると、どうもバージョン15のマイナーアップデートの中で盛り込まれそうな気配である。そうなると、解説書籍などは細かいバージョン違いなのに新版を出さなければならず、売りとしては微妙、というデメリットがある。とはいえ、もう今は紙の書籍で勉強する時代でもないのかもしれない。
いずれにしてもこの新UIは、多くのVloggerや業務で営業動画を作成しなければならない人に対して、Premiere Proが簡単になったという印象を強く与えるだろう。以前もβ版でM1対応の性能をテストしたことがあるが、正規版ではさらに深いレベルまでM1対応が進んでいるはずだ。またそのときには改めてベンチマークなどでテストしてみたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良のIT大作戦
ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR