Innovative Tech

脂肪のプルンプルンも再現 人の細かい動きを市松模様スーツでモーションキャプチャー(2/3 ページ)

 こうした人間の細かい姿勢推定技術については、モーションキャプチャースーツに反射マーカーを付ける先行研究があるが、隠れたマーカーの復元など課題も多い。低次元の骨格ボディーモデルの再現には十分であるが、脂肪の変形や呼吸による皮膚のゆがみ、筋肉の痙攣(けいれん)など、微細な動きは捉えきれていない。

 今回のシステムは、動いている身体を高精細に撮影するために、白黒の市松模様スーツを使用して身体表面のポイントを正確に特定する。モーションキャプチャースーツの市松模様の各角を外部カメラとCNN(Convolutional Neural Network)で検出する。

 白い四角形の中には、数字とアルファベットによる2文字を印字。固有のラベルを付け、ゆがみを補正するためだ。補正後は深層学習ネットワークに送り、角の位置の特定と固有のラベルを決定する。

photo 市松模様の角を検出しラベリングするパイプライン

 時間的な追跡や人体の形状、骨格の運動モデルに依存せず、個々の2D入力画像のみから推定するため、外的影響を受けにくく、見えている部分が少なくても成功する。従来の手法では複雑だったオクルージョン(前面にものがあり、後ろが隠れてしまう問題)も解決する。

 実験で使用したモーションキャプチャースーツは、中(1487個の角)と小(1119個の角)の2サイズを用意した。マルチカメラキャプチャーシステムは、16台のRGBカメラと照明が撮影領域を囲むように配置する。ヨガや体操、地面を転がるなどの難しい動作を含め、さまざまな人間のポーズを撮影した。

photo ヨガや体操などの挑戦的なポーズでの出力結果。緑が再構成したメッシュ
印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

この記事の著者

山下裕毅
山下裕毅

2014年から幅広い分野の研究論文をピックアップして解説しているメディア「Seamless」(シームレス)を主宰している。

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

本日の新着記事

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia NEWS SNS

X @itmedia_newsをフォロー

インフォメーション

ITmediaNEWSをフォロー

あなたにおすすめの記事PR