遊んで学べる「Experiments with Google」(第6回)
観光地でペンギンとダンス? AIで環境音を生成? コロナ禍のいま行きたい“バーチャル世界旅行”をご案内(1/3 ページ)
「Experiments with Google」は、Googleが人工知能(AI)や拡張現実(AR)といった最新技術の可能性を示すために、実験的な応用例を紹介するショーケースだ。膨大なコンテンツを公開しており、その多くはスマートフォンやPCで試せる。
この連載では、多種多様な応用例の中から興味深いものをピックアップ。実際に遊んだ体験レポートを通して、裏側にある技術の解説を行っていく。
読者の皆さんも、ぜひ自分の手で試しながらその仕組みを学んでもらえたらうれしい。きっと、最新技術の魅力に気付くはずだ。
コロナ禍のいま、仮想上の世界旅行に出発
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが起きてから2年以上がたち、すっかり旅行と縁遠い生活になってしまった。国内旅行はまだしも、コロナ禍のいま海外旅行に行くのは難しい。本当の旅行が厳しいなら仮想上の世界を旅すればいいじゃないか――そんな考えから、連載6回目の今回は「バーチャル世界旅行」というテーマでExperiments with Googleをのぞいてみる。
陽気なペンギンと観光地巡り 「Hopper the Penguin Explorer」
1つ目は、陽気なペンギンと世界のあちこちを巡るコンテンツ「Hopper the Penguin Explorer」だ。
起動したら、大西洋を中心にした世界地図が表示される。旅の出発地点は、南大西洋にあるトリスタン・ダ・クーニャ諸島のエディンバラ・オブ・ザ・セブン・シーズ。ここに暮らすイワトビペンギンの「ホッパー」と一緒に世界旅行できる。
ただし自分の好きな場所には行けず、旅行先に選べるのは地図上で丸印のある場所だけ。まずは有名観光地にしようとフランスの丸印をクリックしたところ、エッフェル塔が目的地になった。「Okay, let's go!」
目的地に到着すると、エッフェル塔が間近に見えるGoogleストリートビュー画像が表示され、ペンギンのホッパーが踊り始めた。ダンスに合わせて地面の影も動くなどリアルな描写で、動き自体もユーモラスで楽しい。何げなく画面をクリックしたら、その場所にパタパタ羽を揺らしながら向かう様子も可愛らしい。写真を撮ると、決めポーズまでしてくれる。こんな道連れがいたら、旅の楽しさが何倍にも高まるだろう。
エッフェル塔から移動してパリ市街を散歩できるわけでないので、世界地図に戻って次の目的地を探した。せっかくだから、地球の反対側へ行こう。目的地はオーストラリアのウルル(エアーズロック)だ。オーストラリアらしい赤い砂の大地で、ホッパーが踊り出す。
Web用グラフィックライブラリ×陰影表現でリアルなペンギンを描画
Hopper the Penguin Explorerを開発したのは、Jonathan Tanant氏とNicolas Barradeau氏。Webブラウザだけで動かせるよう、JavaScriptとWeb用グラフィックライブラリ「WebGL」で構築した。またWebGLを直接操作して3Dコンテンツを作るのは難しいので、3D操作用JavaScriptライブラリ「Three.js」も使っている。
ペンギンの影を作ったり、光が当たった部分を明るく描画したりするため、WebGL対応シェーダー「GLSL」も活用。これにより、陰影を付けたリアルなペンギンをスムーズに動かせた。使い方によっては、自分や友人の3Dモデルをストリートビュー画像に合成して旅行気分を味わえる。
なおGoogleストリートビューの画像に光源情報は反映させていないため、ペンギンの影はおかしな方向にできてしまう。画像内のオブジェクトの位置関係も無視しているため、ペンギンが柱の後ろを回り込む、といった動作もできない。Hopper the Penguin Explorerで記念撮影するときは、違和感のない写真になるよう位置を調節しよう。
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遊んで学べる「Experiments with Google」
AIやVRなど最新技術の実験的な応用例を紹介するGoogleのショーケース「Experiments with Google」を実際に試して遊んでレポートする。専門知識がない人でも楽しくIT技術の魅力に気付き、その可能性を学んでいけるようキュレーションする。
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