プラマイデジタル
コミュ力の高い対話型AIは人間との関係をどのように築くのか?(1/2 ページ)
Googleのエンジニアが自身も開発に関わるAI(人工知能)に感情や知性があり「意識を持っている」と主張したことが物議を醸している。
Googleが開発する対話エージェント「LaMDA」(ラムダ:Language Model for Dialogue Applications)は、何年もかけて人と対話するスキルが強化された、対話アプリケーションの言語モデルである。
道案内や商品の説明など目的に沿って対話を進めるチャットボットと違って会話の微妙なニュアンスを理解し、時には思わぬ返事をするようトレーニングされている。件のエンジニアがLaMDAが意思を持つ根拠として公開した対話の内容を見るとそのコミュ力の高さに驚かされる。
AIのコミュ力を高めようという研究開発はAIが登場した時から始まっている。会話の内容を理解し、相手にあわせた返事をする対話スキルを獲得する方法はある程度確立されており、学習に必用な教師データをネットから集め、高速な計算処理能力を使って違和感の無いスピードで会話を生成できるようになってきた。Google Researchは2017年に自然言語処理モデルのTransformerをオープンソース化しており、LaMDAのベースにもなっている。教師データも処理能力もどんどん向上するのだから、LaMDAががあたかも意識を持っているように思わされても仕方ないのかもしれない。
AIと人間を見分けるチューリングテストという方法があり、2014年に初めてあるスーパーコンピュータが合格した時に話題になったものの、テストの方法に問題があったのではないかとの指摘があり、多くの専門家は懐疑的な見方をしている。最近行われた、ある質問に実在する哲学者とAIがそれぞれ回答し、どちらの回答かを判断する実験もテストの方法があまりうまくなかったようで、そういう意味ではAIが意識を持つか正確に判断することそのものが難しいとも言える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
プラマイデジタル
注目されるデジタルテクノロジーをプラスとマイマスの両方から考察する、ジャーナリストの野々下裕子さんによる連載コラム。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
5
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
6
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
7
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
10
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR