小寺信良のIT大作戦
そろそろ進化にも限界? 変わりゆく「アクションカメラ」の今、各社の最新モデルからひもとく(2/4 ページ)
正解に近づきつつあるInsta360
Insta360は2015年創業で、2016年にiPhoneに装着する360度カメラからスタートした。その後360度カメラはスタンドアロン型へと移行、業務モデルも展開しており、プロユーザーも抱えるメーカーだ。
Insta360が得意としたのが、小型のウェアラブルカメラである。2019年発売の「Insta360 Go」は親指大の小型カメラで、帽子のツバや胸に装着することができた。アクションカメラというよりは、街撮りカメラである。
本格的にアクションカメラに参入したのは、2020年の「Insta360 One R」からである。カメラ部、プロセッサ部、バッテリー部の3つが合体して1つのカメラとなるコンセプトで、カメラ部を別モジュールに変更すれば、360度撮影もできた。またいち早く1インチセンサーを搭載したカメラモジュールも導入し、高画質化にも対応した。
このカメラがユニークだったのは、自撮り用にカメラを前後反対向きに取り付けられるところである。すでにVlogブームがスタートしており、自撮りにも最適化した作りで完成度も高かった。この分離合体システムは、翌年発売されたDJI Action 2にも影響を与えたものと思われる。
その後2022年にはプロセッサやカメラモジュールを一新した「Insta360 ONE RS」へとリニューアル、さらに新360度カメラモジュールを縦方向に組み合わせる「Insta360 ONE RS 1インチ360エディション」へと発展した。スダンドアロンの360°カメラとアクションカメラが合流したわけである。
一方ウェアラブルカメラのGoシリーズは、2021年に「Insta360 Go 2」が登場している。充電ケースがそのまま撮影スタンドやコントローラーになるなど、面白い仕掛けだったが、撮影用のモニターがなく、いちいちスマホと接続しないと何が写ってるのか分からない。スタンドに固定するということは、安定した映像かつアングルも固定されるという事なので、モニターがないと話にならない。体に取り付けて、何が撮れたかお楽しみ、とは話が違うわけである。
正直仕様と利用のシナリオがズレていると感じたものだが、23年発売の「Insta360 Go3」では見事に欠点をクリアしてきた。カメラが独立の小型ユニットであるところは同じだが、ケース側をGoProスタイルにして、ディスプレイも付けた。さらにディスプレイをフリップ型にして自撮りにも対応した。ウェアラブルカメラを新たなアクションカメラに発展させたわけである。
カメラとケース側は常時ワイヤレス接続されており、くっつけても離しても常時カメラアングルがディスプレイに表示される。若干遅延はあるが、どこに取り付けてもモニタリングできるので、格段に使い勝手が向上した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良のIT大作戦
ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
3
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
9
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
10
デジタル庁に不正アクセス、個人情報24.6万件漏えいか 各府省庁の職員情報など
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR