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新MacBook Pro(M3)でも機密情報が漏えい 2020年以降のApple製品全てに脆弱性 米国チームが発表

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このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

Twitter: @shiropen2

 米ジョージア工科大学などに所属する研究者らが発表した論文「iLeakage: Browser-based Timerless Speculative Execution Attacks on Apple Devices」は、Mac、iPad、iPhoneなどのApple製品に搭載のSafariを標的としたサイドチャネル攻撃に関する研究報告である。

 この攻撃は、最近発売されたM3チップを搭載した新型MacBook Proでも成功し、ソフトウェアの更新状況に関わらず、Apple製品にとって依然として脅威であることを示した。

「iLeakage」がM3搭載MacBook Proを攻撃する様子

 「iLeakage」と呼ばれるこの攻撃は、攻撃者がSafariブラウザに任意のWebページを表示させ、投機的実行を用いてそのページ内に存在する機密情報を回復できるというものだ。macOSまたはiOSデバイスがiLeakageが仕込まれたWebサイトを訪れると、攻撃者は選択した別のWebサイトをひそかに開き、ウィンドウでレンダリングされるサイトの内容を回収できる。

 研究チームは、Instagramのログイン情報の復元、Gmailの受信トレイの復元、YouTubeの視聴履歴の復元をデモで実演し、この脆弱性を実証した。

 この脆弱性は、AシリーズとMシリーズ(M1、M2)のチップが搭載された2020年以降にAppleが製造したの全てデバイス(iPhone、iPad、ラップトップ、デスクトップ)を対象としている。またSafariブラウザだけでなく、iPhoneやiPad上で実行されている全てのブラウザ・アプリを標的としている。

 この発表が10月のことで、今回新たにリリースされたM3チップと最新のmacOS 14.1.1とSafari 17.1を搭載したMacBook Pro上でiLeakageが実行できるかを試したところ、同様の脆弱性を確認できた。

 具体的には、ターゲットのFacebookのパスワードを復元し、その後、Android携帯にSMSで送信された2要素認証(2FA)トークンをGoogleメッセージ経由で復元できることを示した。

被害者のスマートフォンは操作できないため、Googleメッセージ経由で2要素認証トークンを復元する様子

Source and Image Credits: Jason Kim, Stephan van Schaik, Daniel Genkin, Yuval Yarom. iLeakage: Browser-based Timerless Speculative Execution Attacks on Apple Devices

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2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説している。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。

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この記事の著者

山下裕毅
山下裕毅

2014年から幅広い分野の研究論文をピックアップして解説しているメディア「Seamless」(シームレス)を主宰している。

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