サダタローのゆるっとマンガ劇場

ガイドライン無視の迷惑系実況者にゲーム好きマンガ家が喝! 知っておくべき「ゲーム配信は著作権侵害」という“原則”(1/7 ページ)

 事件が起きたのは7月末でした。Steamで発売されたゲームを、あるゲーム配信者が発売日にエンディングまで配信し、ゲームクリエイター・飯島多紀哉さんの怒りを買ってしまいました。しかもこの配信者、X上でさんざん煽った後、飯島さんの投稿を読んで怖くなったのか、謝罪を申し出たそうです。

 そんな事件があったのに、8月1日発売のSwitch版「アパシー鳴神学園七不思議+危険な転校生」は全編実況OKになるなど、飯島さんは器の大きさを見せて事態は沈静化の方向に動いています。ただ、ボクはこの件ですごく考えさせられました。

Nintendo Switch版「アパシー 鳴神学園七不思議+危険な転校生」は5478円 © 飯島多紀哉. © Shannon.Developped&Published by mebius.

 ゲーム配信とは、配信者がゲームをプレイし、その様子を実況する配信スタイルのことです。ただ、ゲームの内容を不特定多数に公開するわけですから、これは著作権侵害。しかも今回のゲームは、物語中心のノベルゲームと呼ばれるもので、ネタバレは作品の魅力を大きく阻害してしまう可能性もありました。

 ではなぜ、現在多くの配信者がゲーム実況を行えるのかといえば、クリエイター側が設けるガイドラインがあるから。今回の件でも「8月3日以降なら配信OK」という、かなり緩い規約がありました。問題の配信者は「知らなかった」などと供述していますが、これはあってはならないことです。

 ITmedia NEWSの過去記事に、著作権に詳しい弁護士の方が書いた解説があります。少し引用すると、ゲーム配信は「原則は著作権侵害となり、例外的にガイドラインで許容される」。そして「例外に当たらなかった場合には、原則に戻って著作権侵害になるため、ガイドライン違反は単なる“ルール違反”ではなく、著作権侵害になります」。

 付け加えると、著作権侵害は“犯罪”です。被害者である権利者が告訴すると侵害者を処罰してもらうことができます(親告罪)。罰則は10年以下の懲役または1000万円以下の罰金(出典:著作権情報センター)。事実、過去には「シュタインズ・ゲート 比翼恋理のだーりん」というソフトの配信ガイドラインを無視して、そのエンディングを含めた動画を配信した人物が著作権法違反で逮捕されています。

 ボクはゲーム好きですが、実はゲーム実況も大好きで、フォローしている配信者さんの動画はくまなくチェックしています。でも今回のように、配信者がゲームやゲーム制作者へのリスペクトをなくし、ガイドラインを無視したら、制作者側は禁止してしまうかもしれません。そのくらい危ういものであるという事実を、配信者のみならず視聴者も理解しておいたほうが良いと思います。

 ボクが大好きなゲーム実況を続けられるよう、配信者の皆様には是非ガイドラインをチェックして、守っていただきたいと思います。

印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

サダタローのゆるっと4コマ劇場

漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる~く語る4コマまんが新連載。たぶん週末に掲載します。

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

サダタロー
サダタロー

1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixiv(http://pixiv.me/sadataro)やTwitter(@sadafrecce)でも活躍中。

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

本日の新着記事

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia NEWS SNS

X @itmedia_newsをフォロー

インフォメーション

ITmediaNEWSをフォロー

あなたにおすすめの記事PR