どうなる? ITエンジニアの採用市場 「リモートワーク減れば転職する」の声も 求められる就業環境とは(2/2 ページ)
この結果について山田CEOは「大手商社や半導体メーカーなどは、ここ10年ぐらいで一気に給与水準が上がっており、ITエンジニアもその恩恵を受けているはず。しかし、実際は上がり幅は意外と大きくないのが特徴として表れている」と指摘する。
この要因は「IT産業自体が国内マーケットに閉じているのが一因ではないか」と山田CEO。年収を上げている大手商社や半導体メーカーは海外中心の事業構造であり、年収水準をさらに上げていくには、企業の海外挑戦が重要になるのではないかと言及した。
ITエンジニアを採用するにはどうすればいいか?
では、ITエンジニアを採用したい企業はどのような戦略をとっていけばいいのか。山田CEOは「注目される企業になっていくことが非常に重要なポイントになる」と話す。直近の具体例として、大規模の資金調達を行う企業が増加傾向にあることを挙げた。
「ライドシェアスタートアップのnewmoや、企業向けソフトウェアのナレッジワーク、スキマバイト事業のタイミーなど。あとはさくらインターネットもガバメントクラウドから生成AIまで事業領域を拡大させ、再認知を得ている。これらの注目を集めている企業に優秀な人材は移動している」(山田CEO)
また、ITエンジニアたちが他社に興味を持つケースとしては、実際に転職活動を始めたときが最も多いという。その次点には「勉強やカンファレンス」「記事やSNSなどの発信」で名前を知るケースが続くとしている。このことから、技術的な発信に積極的な企業に対して、ITエンジニアは強い転職意欲を持つ場合が多いと解説している。
生成AI×ITエンジニア 未来はどうなる?
一方、ITエンジニアの仕事にも生成AIの影響が生じている。米Googleのスンダー・ピチャイCEOは2024年度第3四半期の業績発表会見で「Googleで新しく書いたコードの4分の1以上はAIによって生成し、その後エンジニアによってレビューして、承認している」と語っていた。
(関連記事:「Googleの新規コードの4分の1以上はAIが生成」とピチャイCEO)
では国内企業ではコード生成にAIをどの程度利用しているのか。山田CEOは「われわれのようなスタートアップになると、AIプログラミング補助ツール『GitHub Copilot』を全社導入している場合もあり、(Googleと)近い状態だと思う。実際に現場でも生成AIを使っており、2~3割ぐらいは効率化できたという声も聞く」と話す。
「一方、大手企業や金融機関などは生成AIを導入をするために、その環境を整えるところが大きなハードルになったり、どのくらい効果があるのか分からないから導入をためらったりというケースがあると思う。そのため国内では、生成AIの利用がマジョリティーになるのは年単位で時間がかかっていくのでは」(山田CEO)
とはいえ今後各社は、生成AI導入などITエンジニアの開発環境にさらなる投資をしていくと、ファインディは予想をしている。
「近い将来、エンジニアの主な仕事はコーディングではなくなっているかもしれない」──そんな“インテリジェント開発時代”の到来を見据え、生成AIとITエンジニアが共存する未来を見据えたプロダクト、サービス開発に今後取り組むとファインディは表明。世界で戦える日本企業を増やして、技術立国日本を取り戻したいと意気込みを語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
2
Apple、「iPad mini」を大幅刷新 8.5インチOLEDとA20 Pro搭載、防水にも対応 11万9800円から
-
3
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
4
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
5
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
8
ジョーシンへの不正アクセス、最大623万件漏えいか 運転免許証2件・マイナカード1件なども
-
9
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
10
野村総研、サイバー攻撃時の「能動的なシステム停止」を支援する新サービス
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR