サダタローのゆるっとマンガ劇場
映画「ベルばら」を見て鳥肌が立ったマンガ家 異論が出ることは承知で猛プッシュする理由とは?(1/7 ページ)
少女漫画の不朽の名作「ベルサイユのばら」(通称;ベルばら)の新作アニメ映画が1月31日より公開中です。池田理代子さんの原作マンガが集英社「マーガレット」で連載されていたのは1972年から73年にかけて。半世紀を経て新作映画が公開されるのですから、本当にすごいことです。
ベルばらは、18世紀末のフランスを舞台に、男装の麗人であるオスカルや、ルイ16世に嫁ぎ、後のフランス王妃となるマリー・アントワネットらの愛や人生を描いた作品。フランス革命に至る当時の時代背景や、そこで生きる登場人物たちの波乱の人生などの緻密な描写もあって人気を博しました。
ただ、ボクの子どもの頃は男の子が少女漫画に親しむ機会はあまりなく、1979年から放送していたTVアニメを見ていたくらいでした。そんなボクが今回の劇場版ベルばらを見た感想は……とても面白かったです!
今回の劇場版では、単行本10冊分の物語を2時間にまとめるために大胆な方法をとりました。一つは主人公をオスカルに絞り、彼女を中心とした恋愛模様に重点を置いてストーリーを構成したこと。そしてもう一つは、細かいストーリーやキャラの心情を表現するために、ミュージカルパートを頻繁に本編に入れていることです。
マンガで詳しく触れていますが、作品を通じてとにかく華やか。劇中歌の数々もキャッチーかつ感動的で、美しい映像と合わせたその豪華な演出はまさに鳥肌ものです。そして個人的にはミュージカルパートも素晴らしいと思いました。映像がとにかく鮮やかで美しく、まるでMV(ミュージックビデオ)のような映像の連続にボクの目は釘付けです。
一方で、やはり約2時間という映画では時代背景や人物の描写が圧倒的に足りていなかったと思います。ボクが絶賛した劇中歌も、元々の世界観に合っているとは言い難いので、ミュージカルパートに不満を持った人もいたでしょう。
それでもボクは、限られた時間の中で、原作の素晴らしさを表現しようとする制作側の意図が強く感じられたこの作品に好印象を持ちました。連載から50年が経過した今だからこそ表現できた“令和版ベルばら”。古くからの原作ファン、放送当時のアニメファンの方々はもちろん、初見の方も楽しめるものになっているので、ぜひ劇場へ足を運んでほしいと思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
サダタローのゆるっとマンガ劇場
漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる~く語るまんが連載。たぶん週末に掲載します。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
2
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
3
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
4
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
5
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
6
ジョーシンへの不正アクセス、最大623万件漏えいか 運転免許証2件・マイナカード1件なども
-
7
野村総研、サイバー攻撃時の「能動的なシステム停止」を支援する新サービス
-
8
タイムズカー流出で顧客らが損害賠償求め運営会社提訴へ サイト開設の弁護士が記者会見
-
9
Xの「いいね」長押しで1ドル送金 マスク氏が“投げ銭”機能を予告
-
10
「漏えい」の一言で素通り客が振り返る──相次ぐ情報流出の中で開幕のセキュリティ展示会 来場者の態度も激変
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR