サダタローのゆるっとマンガ劇場

NASAも協力 映画「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を見たマンガ家が驚いたリアルな宇宙船描写と、それを凌駕したファンタジー展開(1/7 ページ)

 3月20日から公開中のSF映画「プロジェクト・ヘイル・メアリー」が、公開初週に全世界興行収入1億4000万ドル(約224億円)という、すごい数字を記録しました。ボクも劇場に見に行ってきましたが、その人気も納得の内容でした。

映画「プロジェクト・ヘイル・メアリー」は全国の映画館で公開中 配給はソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

 物語の主人公は、元科学者で中学教師のグレース。太陽をはじめとする無数の恒星のエネルギーが奪われるという謎の現象の影響で危機に瀕している人類を救うため、彼は宇宙船「ヘイル・メアリー号」に乗ってはるか彼方にある星へと旅立ちます。

 この映画の特筆すべき点はリアルなSF描写です。例えばヘイル・メアリー号は、NASA協力の元で「本物を目指した」という力作で、メカやSFに疎いボクでも圧倒されます。グレースが無重力に慣れていくシーンなど、宇宙船以外の部分もかなりリアル。謎の怪現象やその解決策といったSF設定も同様で、序盤から物語の世界にグイグイ引き込まれます。

 そんな地球の危機に、科学の知識一つで、しかもたった一人で立ち向かえるのか……予備知識がほとんどなかったボクもワクワクとドキドキが止まりません。

 しかし孤独だったグレースにある出会いが待っていました。彼が「ロッキー」と名付けたその異星人も、故郷の星の危機を救うために一人奮闘していました。共通の目的を持つ二人は、協力して怪現象に挑んでいきます。

 物語は、この出会いをキッカケに、二人の心の交流にフォーカスしていきます。それは、まるで作品自体がSFサスペンス的な物語から、バディムービーへと変わっていくよう。どこか人間臭いロッキーの描写は、魅力的ではあるものの、どうしてもファンタジー色が濃く感じられてしまい、前半のノリに夢中になっていたボクは若干拍子抜けしました。

 とはいえ、ボクも2人の友情には素直に感動しましたし、見方を変えればSFからサスペンス、バディ物まで、様々な要素がきれいにまとまった懐の深い作品であるともいえます。そういった意味で誰にでもオススメできる傑作だと思います。

 何よりあのリアルなヘイル・メアリー号の船内の臨場感は、ぜひ劇場の大画面で味わってほしいと思います。きっとワクワクしますよ。

印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

サダタローのゆるっと4コマ劇場

漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる~く語る4コマまんが新連載。たぶん週末に掲載します。

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

サダタロー
サダタロー

1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixiv(http://pixiv.me/sadataro)やTwitter(@sadafrecce)でも活躍中。

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

本日の新着記事

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia NEWS SNS

X @itmedia_newsをフォロー

インフォメーション

ITmediaNEWSをフォロー

あなたにおすすめの記事PR