小寺信良のIT大作戦
動き出した「NEXTGIGA」は初期の反省は生かせるか? “学校のWindows離れ”が起きた3つの背景(3/3 ページ)
NEXTGIGAの位置づけ
第1次GIGAスクールの目的は、学校へのICT環境導入がメインであった。1人に1台ずつ端末を持たせ、学校にネットワークを配備するという、インフラ整備が主体である。
一方で課題としては、端末はあるが十分に活用されていない、教員のスキルが追いつかない、ネットワークが詰まる、運用の負荷が高いといった指摘があるところだ。
そこから5年が経過した第2次GIGAスクール「NEXTGIGA」では、インフラ整備の次のフェーズへ進む。つまりここからがようやく、教育DXのスタートである。
これまでは学校単位での分散運用・管理だったものが、共同調達による端末の統一化をベースに、都道府県や自治体共同による共同運用・管理へと変化し、学校側の負担を下げている。
また端末が統一されることで、先生の転勤によって慣れない別の端末での運用を迫られるといった負担も減り、すぐに授業が可能になる。教員研修にしても、3端末に全対応するふんわりした話ではなく、1端末を中心により具体的な実施が可能になる。
特徴的なのは、群馬県のようにLTE前提に舵をきるところも出てきたところだ。これは端末の活用が学校の中の限られたエリアにとどまらず、校外学習や家庭内でも十分に活用できることを意味する。
「配る」から「使う」へ、今年度からようやくシフトが始まったということだ。ITの世界観からすれば5年はかなり長い。だが日本全国の教育というレベルで考えると、5年でここまで漕ぎ着けたのは結構速いと評価できるのではないだろうか。
今年度から始まる教育DXを土台に、上の高校・大学の教育もまた変わっていくことを期待したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良のIT大作戦
ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
3
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
4
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
7
デジタル庁に不正アクセス、個人情報24.6万件漏えいか 各府省庁の職員情報など
-
8
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
9
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
10
OpenAI、最先端AI開発の減速を検討か アルトマンCEOが社員に説明と米報道
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR