なぜ「ダークパターン」が生まれるのか? 誤りの“勝ちパターン”という認識(2/3 ページ)
例えば、米Microsoftは23年ごろ、ユーザーにWindows 11へのアップグレードを促す際に強引なUI(ユーザーインタフェース)を作り、ダークパターンではないかと批判されました(Microsoftは公式に認めてはいません)。
当時、SNSで見た画面の中で記憶に残っているのが、Windows 11のダウンロードを促すウィンドウに並んだ2つのボタン。片方が「ダウンロード」、もう片方が「スケジュールする」でした。
要は「する」か「後でする」の二択を迫る画面です。初めて見た時は思わず笑ってしまったのですが、世の中には仕事の都合などでアップグレードできない人もたくさんいたので実際はすごく迷惑。あの画像が本物であれば、確かにダークパターンと言われても仕方ありません。
このように、企業内で手っ取り早く数字を盛りたい、実績を上げたいという思惑が先行しすぎた時、現場の人間が頭を使った結果として、消費者にとってダークなユーザーインタフェースができてしまうのかもしれません。実はこうした状況はOECDの報告書の中でも触れられていて「設計者は、倫理的に行動しようと感じることが多いが、商業的な圧力により倫理的に行動する能力が制限されていたり、プライバシーなどに関する消費者の決断に影響を与える自己の能力を完全に理解していなかったりする場合がある」と指摘しています(出典:OECDのDark commercial patterns)。
筆者も長らくWeb媒体の編集部に身を置いている人間なので、ぶっちゃけ心当たりはあります。例えば広告企画のアンケートでクライアントにとって都合の……もといクライアントに気持ちよく報告できる結果を出すにはどうしたらいいかとデザイナーと一緒に頭を悩ませ、A/Bテストなどを繰り返すうち、なんだか恣意(しい)的な内容になってしまい、止めたことがあります。……止めましたよ?
外部の協力者がそそのかすケースもあります。
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