Ultra-Mobile PCは「中途半端」とアナリスト
第一世代のUltra-Mobile PCがまだ市場に登場していない中、早くも一部のアナリストがこれを「トゥイナー」(中途半端な製品)と呼び始めており、将来的に大幅なアップグレードが施されなければ不調に終わると予測している。
Ultra-Mobile PCまたはUMPCの略称で呼ばれるこの製品は、携帯電話やPDAよりもパワフル――つまり音楽、ゲーム、ビデオの再生以外に企業アプリケーションを走らせ、電子メールをダウンロードできる――かつノートPCよりも携行性の高いPCコンパニオンとして、Microsoft、Intel、Samsungなどが積極的に売り込んでいる。しかし、電話でもPDAなく、しかもノートPCでもないことがまさに問題だ、とGartnerのアナリストらは3月14日にリリースされた新たな報告書で述べている。第一世代UMPCの価格と機能性は、コンシューマーと企業に広く受け入れられるに十分な魅力を持っていない。したがって、今後もっと多くの機能を搭載して価格を下げない限り、UMPCの売り上げは低迷の一途をたどるだろう、とアナリストらは記している。
「コンセプトにメリットはあるが、価格の引き下げ、省電力化など大きな改善を施さない限り成功の見込みはない」「現時点において、私たちは有力なUMPC製品が登場することは不可能と考える――これは単なる『コンセプトの証明』にすぎない。バッテリー駆動時間の短さ、価格の高さ、そしてWindows Vistaを採用していないことが市場での第一世代UMPCの受け入れを阻み、またこのマイナス要素への反動が将来のチャンスに悪影響を及ぼす可能性がある」(同報告書)
SamsungやFounderが提供するUMPC第一弾は7インチスクリーンを装備、重さ約2ポンド(約750グラム)のスレート型デバイスで、価格は約600~1000ドルに設定される見込み。
IntelとMicrosoftは、独ハノーバーで開催されたCeBIT展示会での3月9日の正式発表前からUMPC計画をオンライン上のティーザー広告で予告し、世間の関心を引きつけていた。
確かに、IntelおよびMicrosoft幹部はこのUMPCが一夜にして成功するとは考えていないと語っていた。むしろUMPCは、時間をかけてPCコンパニオンデバイスに取って代わるだろうという。
少なくともMicrosoftは、UMPCは「最終的に、今日の携帯電話のような必携のユビキタスなデバイスになると考えている」と、同社幹部は最近のeWEEKの取材で語った。
GartnerのアナリストらはUMPCにかなり批判的ながらも、その概念は支持しているようだ。写真、ビデオ、音楽の携行と電子メールクライアントへのアクセス、また外回りのセールスや教育におけるコンシューマーならびにプロシューマー市場において、UMPCのアイデアはより長期的な展望を約束するものだという。
しかし大きな進歩なくして成功はないだろう、とGartnerは記している。
成功に必要なのは、8時間のバッテリー駆動時間、親指入力以外のテキスト入力方法を提供するユーザーインタフェースの改善など技術面での改良だ。これらの改良を400ドルを切る価格で、魅力的なコンテンツとともに提供することが求められる――これに関してIntelは、既にコンテンツパートナーとしてAmerica Online(AOL)とYahoo!を引き入れたとしている。このほか最小限の操作で行えるシンプルなファイルの同期化も必要だ、とGartnerアナリストらは報告書で指摘している。
「UMPCの立ち上げのタイミングが疑問だ――成功に向けて十分な準備を整えずになぜ投入を急いだのか? このデバイスのカテゴリーは有望だとする主張にもかかわらず、現時点で想定されるUMPCは、2009年までに大きな成功――販売台数が数千台ではなく数百万台と定義する――を収めることはできないだろう」(同報告書)
Microsoftの説明によると、同社とパートナー企業から提供される第一世代UMPCはバッテリー駆動時間2.5時間、30~60GバイトHDD、Intel Celeron MまたはVIA TechnologiesのC7-Mプロセッサを搭載する。価格は1台599~999ドル。
なおSamsungとFounder製UMPCは、4月に出荷開始される予定となっている。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
PHP脆弱性“PoCフライング公開”の経緯、支援財団が公表 混乱広げた企業を名指しで批判
-
2
AIに200万円渡してネットショップを1年運営させてみた──Alibabaの研究者らがシミュレーション 資産14倍の例も
-
3
PHP脆弱性でいち早くサービス停止したコドモン 背景に「被害が出てからでは取り消せない」
-
4
人に注射を打てる「サイボーグゴキブリ」の群れが、がれき下の被災者を救助? 実験成功率72%
-
5
カプコン、1177万件漏えい 不正アクセスで
-
6
「GitLab」に深刻度“最大”の脆弱性 認証なしで任意のコード実行の恐れ、修正版適用を CVSS「10.0」
-
7
高市総理、サイバーセキュリティの本を出していた しかも“PHP”から
-
8
旅行ゲーム「ワールドクエスト」、PHP脆弱性で即日サービス終了 「古い仕組みのため対策とれず」
-
9
認証局eMudhraの中間証明書、秘密鍵が「数ミリ秒」で復元可能な脆弱性 大手各社が緊急遮断
-
10
PHPに「緊急」レベルの脆弱性2件 修正版を日本時間21日深夜に公開へ、事前準備を呼び掛け
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR