ソニー、8Kテレビに向け準備着々 CESで“新映像エンジン”を披露:CES 2018
ソニーが「CES 2018」で85インチの8Kディスプレイを参考展示。「HDR 10」の輝度ピーク最大値である1万nitsを実現した「フルスペックHDR対応8Kディスプレイ」だ。
ソニーは、米国ラスベガスで1月9日(現地時間)に開幕する家電見本市「CES 2018」で85インチの8Kディスプレイを参考展示する。次世代の“映像エンジン”をうたうプロセッサ「X1 Ultimate」の技術展示で、「8Kもコントロールできる能力を示した」(ソニー広報)。
X1 Ultimateは、映像信号のリアルタイム処理によってテレビの表示画質を向上させる“映像エンジン”。ソニーの4Kテレビに採用されている現行「X1 Extreme」(エックスワン エクストリーム)に対して約2倍のリアルタイム画像処理能力を持ち、8K対応に加えて液晶や有機ELなど表示パネルを問わず「最高レベルの画質を目指した」という。
展示機のピーク輝度は1万nits(カンデラ/平方メートル)と、Ultra HD Blu-rayなどに採用されているハイダイナミックレンジ規格「HDR 10」の最高値を実現。実際に使用する機会はほとんどないが、ソニーでは「そこまでコントロールするポテンシャルがあることを示した」と胸を張る。
また、X1 Ultimateは8K専用ではない。4Kテレビに搭載した場合、その処理速度を活用し、より緻密(ちみつ)な映像処理も可能という。展示会場では4K有機ELテレビ2台を並べ、従来の映像エンジンとX1 Ultimateの画質を横並び比較するコーナーも設ける。「解像感やコントラストの違いが分かる」という。
国内テレビ市場ではシャープが一足先に8K対応テレビを投入しており、18年末の4K/8K実用放送に向けて他社も追随する見通しだが、ソニーでは「今回はあくまでもプロセッサの展示。8Kテレビは適切なタイミングで投入したいが、時期は未定」とするにとどめた。
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