新シリーズの“Duo 11”と“Tap 20”でWindows 8を推進――ソニー「VAIO」秋冬モデル:2012年PC秋冬モデル(1/2 ページ)
ソニーは「VAIO」の2012年秋冬モデルを10月26日より順次発売する。全モデルにWindows 8を搭載し、新たなPCの利用スタイルを提案する新シリーズの「VAIO Duo 11」と「VAIO Duo 20」がラインアップに加わった。
VAIO 2012年秋冬「標準仕様モデル」の主な特徴
ラインアップ
- タブレット/ノートに変形する11.6型スライダーハイブリッドPC「VAIO Duo 11」
- 画面を寝かせてマルチタッチできる20型テーブルトップPC「VAIO Tap 20」
- 従来からの11.6型/13.3型に加えて14型も追加したUltrabook「VAIO T」
- 光学ドライブ内蔵の13.3型/15.5型モバイルノートPC「VAIO S」
- 11.6型/14型/15.5型を用意し、14型上位モデルに新色を採用したスタンダードノートPC「VAIO E」
- BRAVIAの高画質回路を搭載、グラスレス3Dにも対応した液晶一体型「VAIO L」
- 「VAIO Z」と「VAIO J」は販売終了へ
ハードウェア
- VAIO Duo 11に独自のSurf Sliderデザインを採用
- VAIO Tap 20にシームレスなチルト角度調整が可能なフリースタイルスタンドを採用
- VAIO Duo 11/VAIO Tap 20に静電容量式タッチパネルを搭載
- VAIO T(13.3)/VAIO E(14P)/VAIO Lの上位モデルに静電容量式タッチパネルを搭載
- VAIO Duo 11は筆圧検知対応のペン入力機能も可能
- VAIO Duo 11/VAIO Tap 20にNFC(Near Field Communication)を内蔵
- VAIO Duo 11にIPS方式の11.6型フルHD液晶(1920×1080ドット)を装備
- VAIO Tap 20にIPS方式の20型ワイド液晶(1600×900ドット)を装備
- 基本スペックはCPUやHDDの小幅なアップデートが中心
ソフトウェア
- 全モデルに64ビット版Windows 8をプリインストール
- Windows 8のModern UIに対応した独自アプリを提供
- VAIO Duo 11のペン入力に対応した独自アプリを用意
- VAIO Tap 20のマルチタッチに対応した独自アプリを用意
- VAIO Lのテレビ録画ソフトは機能をシンプル化
VAIO 2012年秋冬「VAIOオーナーメードモデル」の主な特徴
ラインアップ
- VAIO E(11)以外は仕様が選べるVAIOオーナーメードモデルを展開
- VAIO Tap 20は限定色のブラックを選択可能
- VAIO Sは13.3型の上位モデル(13P)を用意
- VAIO S(13)に新色のレッドを追加
- VAIO Eは17.3型ワイド液晶搭載モデルを用意
- VAIO ZはWindows 7搭載のまま継続販売
ハードウェア
- 標準仕様モデルに比べて、ローエンドからハイエンドまで選択可能
ソフトウェア
- Windows 8やOffice 2010のエディションを選択可能
- 付属アプリもカスタマイズに対応、一部のモデルはAdobe CS 5.5も選択可能
Windows 8搭載の秋冬モデルを一挙投入
ソニーは10月1日、「VAIO」ブランドの2012年PC秋冬モデルを発表した。夏モデルと同様、店頭販売向けの標準仕様モデルと、購入時にスペックが選べるソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルを用意し、2012年10月26日から順次発売する。
ラインアップは、新シリーズの「VAIO Duo 11」と「VAIO Tap 20」をはじめ、Ultrabookの「VAIO T」、光学ドライブ内蔵のオールインワンモバイルノートPC「VAIO S」、スタンダードノートPC「VAIO E」、テレビ機能重視の液晶一体型デスクトップPC「VAIO L」を用意。全モデルに64ビット版Windows 8をプリインストールし、同OSとの親和性を高めるべく、タッチパネル搭載モデルを拡充しているのが特徴だ。
最上位モバイルノートPCの「VAIO Z」については、店頭では販売終了となり、ソニーストアではWindows 7搭載の従来機が継続販売される。エントリークラスの液晶一体型デスクトップPC「VAIO J」も販売終了となった。
新たなPCの利用スタイルを提案する「VAIO Duo 11」と「VAIO Tap 20」
秋冬モデルの目玉となるのが、今回からラインアップに加わったVAIO Duo 11とVAIO Tap 20だ。いずれもWindows 8のタッチ操作に最適化した新デザインのボディを採用し、新たなPCの利用スタイルを提案する。
VAIO Duo 11は、同社が「スライダーハイブリッドPC」と呼ぶ11.6型モバイルノートPC。Ultrabookの要件を満たしつつ、独自の「Surf Slider」デザインにより、キーボード収納時はタブレットデバイスのようにタッチ操作で利用でき、液晶ディスプレイ部をスライドさせて立ち上げることでキーボードが現れ、通常のノートPCのように扱える。
静電容量式のタッチパネルに加えて、256段階の筆圧検知に対応した付属のデジタイザスタイラスによるペン入力も可能だ。ディスプレイ自体もIPS方式の11.6型フルHD液晶を搭載し、ハイスペックを追求した。
CPUは第3世代CoreのTDP(熱設計電力) 17ワット版、ストレージは最大256GバイトのSSDを装備。NFC(Near Field Communication)を標準搭載するほか、GPS、加速度、照度、地磁気、ジャイロといったセンサー類を内蔵する。
本体サイズは319.9(幅)×199(奥行き)×17.85(高さ)ミリ、重量は約1.305キロだ。バッテリー駆動時間は標準で約7時間、オプションのシートバッテリー装着時で約14時間としている。
・→「VAIO Duo 11」徹底検証(前編)――“スライダーハイブリッドPC”は新時代を告げる
・→「VAIO Duo 11」徹底検証(中編)――11.6型フルHDのIPS液晶と筆圧検知ペンを味わう
・→「VAIO Duo 11」徹底検証(後編)――変形ボディに秘められた真の実力とは?
VAIO Tap 20は、同社が「テーブルトップPC」と呼ぶ新カテゴリーのPC。タッチパネル付きの20型ワイド液晶を内蔵した液晶一体型デスクトップに、画面が設置面に対して水平になるまで傾けられる「フリースタイルスタンド」と、約3.5時間駆動のバッテリーを搭載することで、家庭内で自由に持ち運び、家族全員で楽しめるリビングPCを目指した。
CPUはTDP 17ワットの第3世代Core、ストレージは1TバイトHDD(直販モデルはSSDも選択可能)、液晶ディスプレイは1600×900ドット表示のIPSパネルを搭載。ワイヤレスのキーボードとマウスを採用し、光学ドライブはUSBの外付けタイプが用意される。VAIO Duo 11と同様、NFCも内蔵する。
本体サイズは最小傾斜時で504(幅)×187(奥行き)×304(高さ)ミリ、最大傾斜時で504(幅)×312(奥行き)×45(高さ)ミリ。重量は内蔵バッテリー込みで約5.2キロだ。
既存のシリーズはタッチパネル搭載機を拡充
既存のシリーズは、Windows 8の採用に合わせてタッチパネル搭載機を拡充しながら、CPUやHDD容量を底上げした小幅なアップグレードが中心となるが、VAIO Tでは画面サイズを大型化したモデルの追加も見られる。
UltrabookのVAIO Tは、これまでの11.6型/13.3型モデルに加えて、14型モデルを追加。1366×768ドット表示の14型ワイド液晶と光学ドライブを内蔵し、厚さは20.8ミリ、重量は約1.92キロとなっている。13.3型モデルにはタッチパネル搭載の上位機も用意した。
光学ドライブ内蔵のオールインワンノートPCであるVAIO Sは夏モデルと同様、13.3型/15.5型を展開し、基本スペックを強化している。直販モデルではカーボン天板とハイスペックな構成で差異化した13.3型上位機を引き続き展開し、13.3型の下位機には新色のレッドを追加した。
スタンダードノートPCのVAIO Eは、11.6型/14型/15.5型/17.3型と幅広いラインアップを継承(11.6型は店頭のみ、17.3型は直販のみ)。新色のシルバーを採用し、タッチパネルを搭載した14型の上位機が店頭モデルに加わっている。
AV機能に注力した液晶一体型デスクトップPCのVAIO Lは、店頭向けの夏モデルで最上位機のみに採用されていたタッチパネルを中位機まで拡充。テレビ録画ソフトのGiga Pocket Digitalは、解析関連機能やメタデータによる番組詳細情報の活用機能が省かれるなど、シンプル化している。
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