「今後、PCの収益源はアプリやプラットフォームへシフト」――BCN、PCの販売動向を予測:Win 8搭載PCは出足低調(2/2 ページ)
BCNがデジタル機器の販売動向を基に、今後の売れ行きを予測する記者会見を開催。PCの単価が下落していることに触れ、「PCは、OSや本体ではなくアプリやプラットフォームで利益を得るスタイルに移行する」と予測した。
PCのビジネスモデルはスマートフォン型に
タブレット端末については、年末商戦に向け、メーカー各社が新製品を投入していることから市場が活性化しているという。タブレット端末の販売台数は今までiPadが独走していたが、Nexus 7の登場で状況は一変。2012年10月においては、メーカー別シェアでASUSがアップルに迫り、Android搭載端末全体の販売台数がiPadを抜いた(11月2日に第4世代iPadとiPad miniが発売したので、11月は状況が変わると予想されるが)。タブレット全体の販売台数も、前年同月比で154%と順調に市場は拡大している。
11月以降もiPad miniやAmazonの「Kindle Fire」が出てくることから、7~8型のタブレットが、今後売り上げの主流になると森氏は予測した。このようなタブレット市場の成長や、PCの単価下落、Windows 8の登場といった背景を踏まえ、アナリストの道重一郎氏は、「今後は、PCの“スマホ化”が進む」と結論づけた。
「スマートフォンやタブレットは、端末本体よりも、アプリ自体やアプリを配信するプラットフォームで利益を得るビジネスモデルを採用している。これからはPCも、OSやPC本体で利益を得るのは難しくなり、アプリやプラットフォームで利益を得るスタイルに変わっていくのではないか」と道重氏は説明。Windows 8(Windows ストア)の普及により、この流れは加速するという。
関連記事
MBAやUltrabookの売れ行き好調、市場は拡大傾向――GfK調べ
UltrabookやMacBook Airの普及により、薄型ノートPCの販売台数は順調に伸びている。携帯性の高さが支持されていることや、ラインアップが増加し、消費者の選択肢が増えたことが市場拡大の要因だという。7月のPC出荷台数、前年比16.2%減――液晶一体型PCが不振
JEITAが2012年7月の国内PC出荷台数を発表。売り上げが好調だった6月の反動で、7月の売り上げは例年よりも大きく落ち込んでいる。タイ洪水の影響でHDDの売り上げ4割減――BCN調べ
主要家電量販店のPOSデータを集計するBCNが、タイで発生した洪水の影響で、HDDの売り上げが2010年比で4割程度低下していることを発表した。インクジェットプリンタやPCの売り上げはそれぞれ2010年比で110%、130%と洪水の影響はまだ出ていない。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.