小型で軽量なポータブルPC「ONEXPLAYER mini」がどこまでイケてるのか確かめた(4/5 ページ)
液晶ディスプレイを従来の8.4型から7型に小型化したポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER mini」が登場した。miniながら内部スペックを強化し、新型ボディーを採用した実機をレビューする。
「Apex Legends」は快適にプレイできる?
続いて、実際のゲームタイトルでのフレームレートを調べた。テストしたのは「Apex Legends」で、グラフィック設定は1280×720ピクセルにし、TDP20Wの時に「デフォルト」として決められた設定を維持した形で、TDPを15Wと28Wに変化させ、そのフレームレートを測定した。
フレームレート測定に利用したのは「Fraps」で、Apex Legendsの「射撃訓練場」を選択し、射撃訓練場の中を歩き回ってターゲットを撃つ方法で、それぞれのTDPで3分間×3セットで測定を行った。
設定を見るとお分かりいただけると思うが、「低」が多いためかなり負荷が軽めの設定となっている。しかしフレームレートの平均を見てみると、快適なプレイができるとされている60fpsを越えているのはTDP 28Wの設定で、20Wだともう少しといったところだ。実際のプレイでも引っ掛かりがなくプレイできたのは28Wの設定だった。このためTDPを28Wに固定し、あと少しグラフィックスのクオリティーをいじりつつ、きれいな絵面でプレイをするというところだろうか。
バッテリーの持ちはゲームプレイ時で2時間程度
続いてバッテリーの持ちについて見ていこう。こちらもTDPを15Wと20W、28Wで変化させてテストをした。テストに使ったのはPCMark 10の「Battery Profile」の「Gaming」だ。テストは最大輝度にして行っている。
Battery reportで内蔵バッテリーの容量を調べたところ、設計容量は約40Whだった。ACアダプターをテスターにつなげて消費電力を測定したが、アイドル時で26W~30W程度であった。このためバッテリーがゼロになる時間は1.3時間程度と予測される。
実際にベンチマークテストを実行した結果としては、TDP 15Wでは2時間の稼働となったが、TDP 28Wで動かすと1時間を切るレベルだった。外に持ち出してプレイするのであればTDP 15Wの最低レベルで動かす必要がありそうだが、ゲーム関連のベンチマークテストの結果から見るとTDP 15Wではゲームプレイに支障が出る。このため最低でもTDP 20Wで動かす必要がありそうだ。
この時間はあくまでゲームをプレイし続けた場合であり、一般的なビジネス用途ではより長時間動作する。また、USB Type-C経由での充電にも対応するので、モバイルバッテリーなどを上手に活用したいところだ。
ビジネス系のベンチマークテストでも実力を見せる
最後に、ビジネス系アプリでのベンチマークテストを確認しよう。PCMark 10の結果は以下の通りだが、以前レビューしたONEXPLAYERの中位モデル(CPU:Core i7-1165G7、メモリ:16GB、SSD:1TB)よりもよいスコアとなっている。
CINEBENCH R23の結果もPCMark 10と同様に、本製品の方がよいスコアとなっていることが分かる。
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