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インテルがPCゲーミングへのコミットメントを強化を表明 NECPCが「Intel Arc」搭載PCの開発を示唆(1/4 ページ)

インテルが、報道関係者向けにPCゲーミングにおける取り組みを説明するイベントを開催した。このイベントでは「Intel Arc A380」のデモ映像が公開された他、NECパーソナルコンピュータが「Intel Arc Graphics」を搭載するPCの開発を示唆する場面もあった。

 インテルは6月17日、報道関係者に同社のゲーミングへの取り組みを説明する「インテル Blue Community Project Kick off イベント」を開催した。国内外のゲーム開発者やPCメーカーとの連携をより強化する他、ゲーミングコミュニティサイトを立ちあげることでゲーマーとのエンゲージメント(関係性)も強化していくという。


イベントにはインテルの鈴木国正社長(中央)の他、同社第二技術本部の安生健一朗部長(左)と、米Intelでゲーミングエコシステムを担当しているリッチー・コーパス氏(右)も登壇した

互いに裾野を広げる「PC」と「ゲーミング」


インテルの鈴木国正社長

 2020年初頭から猛威を振るいだした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を受けて、その拡大を防止する観点からテレワークが急速に広まった。同じ文脈で、日本政府(文部科学省)は、義務教育課程における学習用端末の“1人1台”配備を目指す「GIGAスクール構想」の実施計画を前倒しする判断をした。

 これらの結果、2020年の国内PC出荷台数は過去最高を記録し、その“反動”から2021年の国内PC出荷台数は減少に転じたというデータもある。

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 しかし、インテルの鈴木国正社長は世界はもちろん日本でも「PC(の需要)は決して落ちていないし、確実に伸びていく」と語る。テレワークやリモート学習の定着と、日本ならGIGAスクール構想も手伝って、生活の中でPCを使う機会は増えている。その過程で、よりパフォーマンスの優れたPCへのニーズが高まっていると考えているようだ。

 ゲーミングという文脈なら専用のゲーム機もあるが、PCはその“入り口”を広げる存在となりうる。コロナ禍の以前から、ゲーム開発者はハイエンドゲーミングにおけるPCの重要性を認識していたようでもある。

 だからこそ、インテルはゲーミングへのコミットメント(関与)を強化するのだという。


テレワークやリモート学習が定着する中、余暇でもPCを使うことが増えた。余暇の1つでもあるゲーミングに注力することで、PCとゲーミング双方のプレゼンスを高める狙いがある

インテルはさまざまな分野で「エコシステム」の構築に注力している。ゲーミング分野も例外ではなく、PCメーカー、ゲームメーカーとの協業も拡大しており、結果としてIntel製CPU/GPUに最適化されるゲームも増えているようだ。鈴木社長によると、モバイル向け第11世代Coreプロセッサ(一部を除く)から搭載されている「Iris Xe Graphics」はゲーム開発者からの評価が高いようだ

カプコンの辻本春弘社長は、協業パートナーとしてのインテルに期待するメッセージを寄せた
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