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ライカが世界初のフェイク対策機能を備えた「M11-P」を発売 直販価格は147.4万円

ライカ(Leica)が、C2PA規格に準拠する「来歴データ」の記録に対応するレンズ交換式カメラ「Leica M11-P」を発売した。商用モデルとしては初めての来歴記録対応モデルで、不正なコピーやねつ造への対策につなげる。

 ライカカメラジャパンは10月28日、撮影データに撮影者の情報を付与する機能を備えるレンズ交換式デジタルカメラ「Leica M11-P」を発売する。ライカオンラインストアにおけるボディーの販売価格は147万4000円(税込み)となる。


Leica M11-P(左がブラック、右がシルバー)

Leica M11-Pの概要

 Leica M11-Pは、米Adobeが主導して設立された団体「コンテンツ認証イニシアチブ(CAI)」が策定した「Coalition for Content Provenance and Authenticity(C2PA)」というコンテンツ保護規格に対応するデジタルカメラだ。C2PAに対応するデジタルカメラはライカの他、ニコンも試作をしているが、商用製品への実装は世界初となる。

 本機で「Leica Content Credentials(ライカコンテンツクレデンシャル)」を有効化すると、本体の液晶ディスプレイ上に「Content Credential」という表示が出る他、写真に以下の来歴(クレデンシャル)データが自動付与される。

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  • カメラの機種とメーカー
  • 画像の撮影情報(撮影者の情報を含む)

 このデータはアドビの「Photoshop」「Lightroom」といったアプリの他、CAIのWebサイトから確認できるようになっている。Photoshopを含む来歴データに対応するアプリで写真の加工や編集を行った場合は、編集後の映像にも来歴データが残るため、写真がオリジナルなのかどうかの判別もしやすくなっている。

 なお、来歴データの付与は、バージョン2.0.1以降のファームウェアが必要となる。購入時のファームウェアが同バージョン未満の場合は、Webサイトから最新バージョンのファームウェアをダウンロードして適用しよう。


Leica M11-Pで「Leica Content Credentials」を有効にして撮影したデータには、C2PAに準拠する来歴データが記録される(画像提供:アドビ)

Photoshopで撮影データを加工した場合も、オリジナル(撮影者)データを確認できる(画像提供:アドビ)

 その名の通り、本機は「Leica M11」をベースとしている。外観上は赤い「Leicaロゴ」を搭載していない点が大きな違いとなる。他の主なスペックは以下の通りで、M11と同様だ。

  • 撮影素子:約6030万画素CMOS(裏面照射型)
  • シャッター:電子制御式フォーカルプレーンシャッター/電子シャッター
  • プロセッサ:Leica Maestro III
  • 無線通信:Bluetooth 4.2(「Leica FOTOS」アプリを介して位置情報を付与可能)
  • 記憶媒体:内蔵ストレージ256GB+SDXCメモリーカード(別売UHS-II推奨)

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