宇宙最強!?――異形ノートPC「Alienware M17x」との遭遇:ファーストコンタクト(2/2 ページ)
謎のエイリアンが日本のPC市場を狙っている、との情報を入手したPC USER特派員。早速、東京に飛来したエイリアンの先兵「Alienware M17x」との接触を図ったが……。
そして、あまりにハイスペックすぎた……
無論、Alienware M17xは見掛け倒しではなく、基本スペックが非常に強力だ。1920×1200ドット(WUXGA)の高解像度に対応した17型ワイド液晶ディスプレイをはじめ、ノートPC用のパーツとしては最高レベルのコンポーネントがそろっている。
チップセットには、グラフィックス機能統合型のNVIDIA GeForce 9400M Gを採用しているが、外部GPUと切り替えることによりシステム全体の消費電力を最大240ワットから65ワットまで抑える「BinaryGFX」機能も持つ。外部GPUはノートPCでありながらGeForce GTX 280MのSLI構成に対応するため、ボディに最大3基のグラフィックスコアが収まるというわけだ。まさにこちらも規格外の仕様、エイリアン級である。

1920×1200ドット表示(1440×900ドットも選べる)の17型ワイド液晶ディスプレイは、2灯のCCFLを内蔵しており、十分な輝度を確保している(写真=左)。ゲーム向けに応答速度は8msとノートPCとしては高速だ。ディスプレイ部はフレームも含めて光沢パネルでくまなく覆われている。液晶のヒンジ部は硬く締まっており、角度調整はしやすいが、天板の重さも相まって、ディスプレイを開くのにかなりの力がいるのには驚いた。逆に、ディスプレイを閉じるとき、ある程度まで閉じると重さでパタンとしまるのだが、この際に指を挟むとものすごく痛いので注意が必要だ(エイリアンに襲われて、ケガなどしないように)。キーボードはテンキー付きで、ストロークは深いが、やや柔らかめのタッチだ(写真=右)。キーボードの上部には各種ワンタッチボタンとAlienwareロゴ型の電源ボタンが配置されている。タッチパッドは十分なサイズが確保されており、ボタンのクリック感も適度に保たれている
トップカバーと底面のカバーをはがした状態。試作機は1基しかGPUを搭載していなかったため、底面右側のメッシュの奥が空洞になっているが、SLI構成を選択するとボディの両側にGPUが内蔵され、ボディ後方に大型のファンが3基備わる。底面の大きく開いた通風口から吸気し、後方に排気する仕組みだBTOで選択できる基本スペックは、CPUがCore 2 Duo P8600(2.4GHz)/同T9550(2.66GHz)/Core 2 Quad Q9000(2.0GHz)/Core 2 Extreme QX9300(2.53GHz)、メインメモリが4Gバイト〜8GバイトのDDR3 SDRAM(1333MHz)、GPUがGeForce GTX 260M/GeForce GTX 260M×2/GeForce GTX 280M×2(いずれもメモリは1GバイトGDDR3)、データストレージが250Gバイトから1Tバイト(500Gバイト×2 RAID-0/1)のHDDまたは128Gバイト〜512Gバイト(256Gバイト×2 RAID-0/1)のSSD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、Blu-ray Discコンボ、記録型Blu-ray Discドライブだ。
インタフェースの仕様もゴージャスで、DisplayPortやHDMIの映像出力、eSATA端子、ExpressCard/54スロット、サラウンド対応の3つの音声出力などを備えている。また、ネットワーク機能もギガビット対応の有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト準拠)の無線LAN(MIMO 2×2)、Bluetooth 2.1+EDRを標準装備している。
プリインストールOSは、64ビット版のWindows Vista Home Premium(SP1)もしくはVista Ultimate(SP1)が用意されている。2009年6月18日時点で最少構成の価格は24万7240円だが、最高スペックを選ぶと価格は90万円近くまで跳ね上がる。ボディもスペックも、そしてプライスも挑戦的だ。
以上、Alienware M17xの試作機をざっとチェックしたが、実に見どころの多いゲーム向けハイエンドノートPCに仕上がっており、日本侵攻第1弾としてのインパクトは十分だろう。このエイリアン、見た目はコワモテだが、PCゲーマーのよきパートナーになってくれそうな予感がする。
使い勝手やパフォーマンスの検証を含むレビュー記事は、後日エイリアンが本調子を出してから、お届けする予定だ。
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