VAIO史上、最薄最軽量モバイルノート「VAIO X」を徹底検証する(後編):3台のXを横並びで比較(1/5 ページ)
「VAIO X」が非常に薄くて軽いのは分かった。では、パフォーマンスやバッテリー駆動時間、発熱、騒音はどうなのか? 後編は各種テストでVAIO Xの実体に迫る。
後編は「VAIO X」をとことんテストする
ソニーが10月22日に発売するモバイルノートPCの新作「VAIO X」は、厚さ13.9ミリ、重さ約765グラム(最軽量構成では約655グラム)の驚異的な薄型軽量ボディと、標準で約10時間のロングバッテリーライフを両立しているのが特徴だ。
先に掲載したレビューの前編では、ボディデザイン、バッテリーオプションの構成、基本スペックや通信機能、インタフェース、液晶ディスプレイ、キーボードとタッチパッドの使い勝手についてチェックした。
今回のレビュー後編では、Atom Zの採用で気になる実際のパフォーマンス、3タイプのバッテリーによる駆動時間の違い、薄型軽量ボディでは不利になちがちな動作時の発熱、そして内蔵ファンの騒音レベルまで、仕様の異なる3台のVAIO Xをじっくりテストしていく。
なお、PC USERではレビュー以外にも、本体の分解を含む開発者インタビュー、製品発表会リポート、VAIO秋冬モデルの全ラインアップ紹介など、VAIO Xに関連した情報を多数公開している。VAIO Xをより詳しく知りたい方は、以下の囲みにある記事も併せてご覧いただきたい。
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3台のVAIO Xを横並びで比較
今回入手した3台の試作機は、Atom Z540(1.86GHz)と64GバイトUltra ATA SSD搭載の店頭販売向け標準仕様モデル、Atom Z540(1.86GHz)と128GバイトSerial ATA SSD搭載のソニースタイル直販VAIOオーナーメードモデル、そしてAtom Z550(2.0GHz)と256GバイトSerial ATA SSD搭載のハイエンドなVAIOオーナーメードモデルだ(Serial ATA SSDはUltra ATA変換アダプタ経由でチップセットに接続)。
VAIOオーナーメードモデルでは、WiMAX+IEEE802.11a/b/g/nの無線LAN(11nはドラフト準拠、最大受信速度300Mbps/最大送信速度150Mbps)の構成も選べるが、テストした試作機はいずれもFOMA HIGH-SPEED対応のワイヤレスWANとIEEE802.11b/g/nの無線LAN(11nはドラフト準拠、最大受信/最大送信速度150Mbps)を搭載している。
店頭向けモデルのデータストレージを64GバイトUltra ATA SSDから128Gバイト/256GバイトSerial ATA SSDに変更した場合と、CPUクロックを上げた場合に、テスト結果がどのように変わるのかに注目してほしい。
各機の仕様表とデバイスマネージャの画面は以下の通り。重量を計測したところ、Atom Z540(1.86GHz)と64GバイトUltra ATA SSD搭載で約745グラム、Atom Z540(1.86GHz)と128GバイトSerial ATA SSD搭載で約760グラム、Atom Z550(2.0GHz)と128GバイトSerial ATA SSD搭載で約763グラムと、それぞれの公称値を下回る軽さだった。
なお、ソニーが10型以上の液晶ディスプレイを搭載したノートPCとして世界最軽量をうたう約655グラムの構成は、64GバイトUltra ATA SSD、WiMAX+IEEE802.11a/b/g/nの無線LAN、Sバッテリーを選択し、Bluetoothを省いた場合の値になる。
今回テストした「VAIO X」の試作機 | |||
---|---|---|---|
製品名 | VPCX118KJ/B | VPCX11AKJ(ゴールド) | VPCX11AKJ(プレミアムカーボン) |
販路 | 標準仕様モデル | VAIOオーナーメードモデル | |
ボディカラー | ブラック | ゴールド | プレミアムカーボン |
OS | 32ビット版Windows 7 Home Premium | ||
CPU | Atom Z540(1.86GHz) | Atom Z550(2.0GHz) | |
メインメモリ | 2Gバイトオンボード(DDR2-533MHz SDRAM) | ||
チップセット | Intel System Controller Hub(SCH) US15W | ||
液晶ディスプレイ | 11.1型ワイド(1366×768ドット) | ||
データストレージ | 64GバイトSSD(Ultra ATA) | 128GバイトSSD(Serial ATA) | 256GバイトSSD(Serial ATA) |
WiMAX | − | ||
無線LAN | IEEE802.11b/g/n(最大受信/送信速度150Mbps) | ||
ワイヤレスWAN | FOMA HIGH-SPEED対応(最大受信7.2Mbps/送信5.76Mbps、GPS内蔵) | ||
Bluetooth | Bluetooth 2.1+EDR準拠 | ||
キーボード | 日本語配列 | ||
バッテリー | Lバッテリー | ||
オフィススイート | − | ||
PDF作成ソフト | − | ||
セキュリティ対策ソフト | マカフィー・PCセキュリティセンター(60日期間限定版) | ||
日本語入力ソフト | ATOK 2009 for Windows(30日期間限定版) | ||
VAIOアプリ | 搭載 | ||
保証サービス | 1年間保証 | 3年間保証<ベーシック> | |
本体サイズ | 278(幅)×185(奥行き)×13.9(高さ)ミリ | ||
重量(公称値) | 約765グラム | 約780グラム | 約780グラム |
重量(実測値) | 約745グラム | 約760グラム | 約763グラム |
販売価格 | 実売11万円前後 | 10万9800円 | 13万9800円 |
次のページでは、各種パフォーマンステストを実行し、VAIO Xの性能をより詳しく見ていく。
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