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CPUのコア数がインフレ状態になった3月5分で分かった気になる、3月のアキバ事情(2/2 ページ)

コンシューマー初の6コアCPU「Core i7-980X」が登場した3月のアキバ。ワークステーション向けでは6コア/12コアCPUの販売も始まった。

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新生活にむけてWindows 7の販売促進も加速――窓辺ななみの音楽CDつきUltimateが話題を呼ぶ

オリジナル曲「七色ジェネレータ」を収録した特典CD

 新しいPCパーツが市場を盛り上がるなか、Windows 7も新生活シーズンに向けてキャンペーンを展開していた。3月12日からWindows 7マニア事務局が「Happy Windows 7キャンペーン」をスタート。DSP版Windows 7 Ultimateに自作応援キャラクター「窓辺ななみ」の音楽CDをオマケした限定7万7777本が店頭に並んだ。また、DSP版Windows 7 Professionalを対象に、42V型液晶テレビやデジタルフォトフレームが当たるプレゼント企画も実施している。ショップによっては、特別仕様のチロルチョコやQUOカードまでオマケしており、PCパーツショップ内で窓辺ななみのイラストを見かける頻度が再び上がった。

 それまでアキバのPCパーツショップにおけるDSP版Windows 7の売れ行きは、総合的にProfessional 64ビット版がトップとなっており、Ultimateの底上げを狙ったとみる店員も多い。ツートップ秋葉原本店は「XPモードが使えて割安なProfessionalが定番ですね。次にHome Premium。あまり高度なカスタムなどをしないなら、マルチメディア機能も充実したHome Premiumで十分ですから。Ultimateのみの主な機能はセキュリティ機能のBitLockerと多言語対応となりますが、自作市場はデスクトップPCが多いこともあってBitLockerに注目する人はあまりいません。多言語化もしかりです。今回の窓辺ななみは、そんなUltimateにスポットを当てることを目的にしたのかもしれませんね」と語る。

 現状、DSP版Windowsの各エディションは、USB 2.0インタフェースカードとセットにしたHome Premiumが1万4000円前後、Professinalが1万7000円前後、Ultimateが2万3000円前後で販売されている。機能差が少ない割に安く購入できるProfessinalが支持されているというわけだ。この状況は、キャンペーン後の3月末でもあまり変化がない様子だった。某ショップは「窓辺ななみファンは初回のUltimateを購入してますから、熱狂的なヒットということにはなっていません。それでもWindows 7に目を向けてもらうきっかけにはなっています。そこから自作に興味を持って、パーツ一式そろえて、ProfessionalやHome Premiumを買っていくと。そういう人も実際にいるんですよね。だから、全体的にみると良い効果はあると思います」と話していた。

PCパーツショップ各店に張られているキャンペーンポスター(写真=左)。クレバリー1号店のDSP版Windows Ultimate。特典が多数ついている(写真=中央)。DSP版Windows 7の各バリエーション(写真=右)

SATA3.0の時流に乗ったAMD 890GXマザーがデビュー

Sapphire「HD5550 1G DDR3 PCI-E HDMI/DVI-I/VGA」

 AMD系のさまざまな新製品も目立っていた。3月後半、グラフィックスカードで定番の人気を誇るRadeon HD 5000ファミリーに、エントリー向けの「HD 5550」搭載カードが登場した。Sapphireの「HD5550 1G DDR3 PCI-E HDMI/DVI-I/VGA」で、価格は1万円弱。ローエンドであるHD 5450の1つ上に位置するGPUで、シェーダ数やメモリ幅が上位のHD 5770に近い仕様となっている。補助電源はなく、ピーク時の消費電力は40ワットだ。某ショップは「GPUのラインアップが多すぎて微妙ですが、1万円前後でそこそこゲームも楽しめるカードを探している人には良い選択肢になると思います」と話していた。

 一方で、新しいチップセットはすでに安定した支持を得ている。3月初旬、AMD 890GX+SB850を搭載したマザーボードがギガバイトとASUSTeKから登場。2週間後にはMSI製品も加わった。価格はギガバイトの「GA-890GPA-UD3H」が1万8000円前後で、ASUSTeKの「M4A89GTD PRO/USB3」が1万9000円前後。MSIの「890GXM-G65」は1万7000円前後となる。なお、890GXM-G65のみmicro-ATXサイズとなる。

 AMD 890GX+SB850は「AMD 790GXとAMD 785Gのいいとこ取り」(TSUKUMO eX.)と評されるチップセットで、HyperTransport 3.0や2基のPCI Express x16スロットでのCrossFireX、SATA 3.0をネイティブでサポートするのが特徴だ。また、チップセット内蔵のグラフィックス性能はRadeon HD 4290相当となっており、AMD 785Gを超える能力を備えている。

 特に注目されているのはSATA 3.0に対応した点だ。ツートップ秋葉原本店は「チップセットレベルでSATA 3.0に対応しているので、これまでインテル系のマシンを使っていた人にも注目されていますね。SATA 3.0デバイスで最大6基までつなげられるので、今後普及する新規格でマシンを動かしたいという人にオススメです。かなり好調に売れていますよ。これまでは、AMDの新チップセットが出ても色めき立つのはAMDユーザー限定、という場合も少なくなかったですが、今回はSATA 3.0をじっくり使いたいという人にも支持される気がします。SATA 3.0が現実的に使えるようになるのが1年後なら様子見するでしょうけど、本気でそろえようと思えばもうSSDもHDDも複数台集められますから。そうなるとマザーの選択肢はAMD 890GXということになります。まあ、しばらくすればほかのベンダーからも対応マザーが登場して、より買いやすくなるでしょうし、このままいけば確実にヒットはするでしょうね」と話していた。なお、上記3モデルとも、マザーボードの独自機能として、USB 3.0もサポートしている。

ギガバイト「GA-890GPA-UD3H」(写真=左)。ASUSTeK「M4A89GTD PRO/USB3」(写真=中央)。MSI「890GXM-G65」(写真=右)

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