「iPadとは、そもそも棲み分けがある」──パナソニックのビジネス向けモバイルPC戦略:タッチタブレットPCを投入(2/2 ページ)
パナソニックが、回転ディスプレイ機構を備えたタブレットPC「Let'snote C1」を発表。ペン&タッチUIに加え、軽量・長時間・タフの特徴「立ったまま、対面してプレゼン」するビジネス層の開拓に挑む。
分解モデルで見る「Let'snote C1」
Let'snote C1はまず「見た目より、かなり軽い」。ディスプレイを閉じた状態は、12.1型ワイドの液晶ディスプレイを備えるよくあるノートPCとほぼ同等の大きさだが、新開発のトリプルヒンジによる回転式ディスプレイ機構や電磁誘導式ペンセンサー(ワコム製デジタイザーを搭載)、デジタイザー用ペン、6.5時間動作するバッテリーを1つ装着(同形状のバッテリーを同時に2つ装着可能)した使用時重量で約1.46キロを実現する。片手で保持して、画面を相手に見せながらのタッチ/ペン操作も容易だ。
軽さと頑丈を両立させる新開発「トリプルヒンジ」の使い勝手も上々だ。デスクワーク時は普通のノートPCとして、プレゼンテーション時はさっとディスプレイを回転して運用できる。単部品構成の回転2軸ヒンジ(携帯電話などに採用例が多い)は応力が1つのヒンジに集中する特性があり、ノートPCクラスの重量の機器へ搭載するとなると強度確保ため大きく重くなる傾向がある。一方、C1のトリプルヒンジは開閉ヒンジと回転ヒンジを分離し、応力を分散する仕組みのため、小型軽量のパーツでも高い耐久性を実現しつつ、ディスプレイのぐらつきを防ぐメリットがあるという。


ロワーボディ内に、バッテリーを2つ装着できるスペースがある。法人向け限定のオプション「エルゴノミクスストラップ」は、立った状態での業務時にかなり便利。手の甲に当たるストラップ、手のひらに当たるドーム上のパーツ、通常利用時用に高めのゴム足が装着される12.1型ワイドの液晶ディスプレイは、電磁誘導式ペンセンサー(筆圧検知なども可能。ワコム製デジタイザーを内蔵)とマルチタッチ対応のタッチセンサー、そして1280×800ドット表示に対応する液晶パネルの3枚で構成され、クッションを設けたフローティング構造のマグネシウム合金製アッパーボディ内に収めた。アッパーボディには、無線LAN+モバイルWiMAX、3Gデータ通信(マイレッツ倶楽部オプション)などの無線通信用アンテナも入っている。


ディスプレイはペン操作用のワコム製デジタイザー、厚さ0.21ミリの薄型液晶パネル、タッチ操作用マルチタッチ対応タッチセンサーで構成される。ワコムが新たに開発したというデジタイザーは曲げられるほど薄型の設計となっている

Let'snoteシリーズの特徴で、フィールドワークにも耐える、落下や水濡れ、振動、耐圧の頑丈設計はもちろん継承。天板の裏側にスリーブを配し、強化した「逆ボンネット構造」となっている。モバイルWiMAX+3Gデータ通信(FOMAハイスピード)モジュール内蔵モデルも用意する(画像=右)

業界最高容量クラスとうたうリチウムイオンバッテリーを2つ同時に装着でき、最大約13時間のバッテリー動作を可能とする。2バッテリー仕様のため、電源をオフにすることなくバッテリーを入れ替えられるメリットとともに、急速充電機能も特徴。1バッテリー装着時で約2.5時間、2バッテリー装着時で約3時間で満充電、1時間で約4.5時間ぶん使用できるほど速く充電できる。キーボードに水をこぼしても下面に排出される「ウォータースルー機構」も備えるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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