NVIDIA、“Fermi”アーキテクチャを採用したQuadroシリーズ新モデル:ミニシアターも3D Visionで
NVIDIAは、Quadroシリーズの新ラインアップ「Quadro Plex 7000」など5モデルをリリ−ス。企業や研究所利用を想定した立体視技術「3D Vision Pro」も発表した。
今回発表されたQuadroシリーズは「Quadro Plex 7000」「Quadro 6000」「Quadro 5000」「Quadro 4000」「Quadro 5000M」の5モデル。いずれも、Quardoシリーズとしては初めて、NVIDIAの最新GPUアーキテクチャ“Fermi”コアを採用して、GPUコンピューティングに最適化された。搭載するCUDAコアと対応するグラフィックスメモリの容量は以下の通りだ。
モデル名 | CUDAコア | グラフィックスメモリ |
---|---|---|
Quadro Plex 7000 | 896基 | GDDR5 12Gバイト |
Quadro 6000 | 448基 | GDDR5 6Gバイト |
Quadro 5000 | 352基 | GDDR5 2.5Gバイト |
Quadro 4000 | 256基 | GDDR5 2Gバイト |
Quadro 5000M | 320基 | GDDR5 2Gバイト |
Quadro Plex 7000、Quadro 6000、同 5000、同4000はボード/デスクトップワークステーション向けのモデルで、Quadro 5000Mはモバイルワークステーション向けのモデルとなる。それぞれのGPUを搭載したワークステーションシステムが、デル、ヒューレット・パッカードなどのシステムインテグレーダから出荷されるほか、Quadro 5000とQuardo 4000はリテール市場向けに出荷される。メーカー希望小売価格はQuadro 5000が22万8000円、Quadro 4000が9万9800円の予定。日本ではエルザジャパンが取り扱う。また、Quadra 6000(メーカー希望小売価格は49万8000円)とQuadra Plex 7000(価格未定)も2010年の秋から出荷する予定としている。
Quadroシリーズの新モデルと同時に発表された「3D Vision Pro」は、エンタープライズユーザー向け立体視技術で、高度な物理シミュレーションを扱う研究者やシステム開発者、複雑な演算結果を視覚化したり建築関係者や医療関係システムなどでの利用を想定している。
同社の従来からある立体視技術「3D Vision」と同様に、アクティブシャッター式を採用するが、立体視メガネとPCの接続にRF方式を採用することで、最大150フィート(約46メートル)の接続が可能となるほか、複数のディスプレイを使用するときに発生する混線や接続不可能エリアが解消されるという。
これによって、3D Vision Proを利用する立体視再生システムでは、1台の液晶ディスプレイによる立体視画像の利用から、複数台のプロジェクタを利用して大規模グループによるミニシアターの構築も可能になると、NVIDIAは説明する。
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