「Lenovo JAPAN Partner Council 2010」の会場でThinkPad Edge 11”に迫る:まるで雲をつかむような話(2/2 ページ)
レノボ・ジャパンは、販売パートナーに向けたイベント「Lenovo JAPAN Partner Council 2010」を行い、2010年における業績や、今後の事業展開について説明した。
2011年の主役は「クラウドデバイス」
佐塚氏は、2014年のPC出荷台数予測を示しているが、その予測データでは、ノートPCの比率が72%、台数ベースの成長率が90%に達する。デスクトップPCは2010年の41.3%から28%と大きく減らし、成長率も5%にとどまるが、液晶一体型PCに限っては、成長率37%と高い伸びが期待できるという。また、「Le Pad」のようなスレートPCやシンクライアントなどの「Cloud PC」と呼ばれるカテゴリーでも33%の成長が見込まれるとした。
この予測をうけて、2011年の事業戦略ではLe Pad、タブレットデバイス、そして、ノートPCの液晶ディスプレイ部分が単独でタブレットデバイスとして使える「U1 Hybrid」などの「クラウドデバイス」を主軸とするクラウド戦略を展開し、それとともに、液晶一体型PCとノートPC、Netbookの製品群をそろえていくと述べた。クラウド戦略はコンシューマー市場だけでなく、教育、政府、自治体といった公共市場や金融、医療分野でも展開するという。


2010年から2014年にかけてのPC市場の成長予測では、ノートPCが高い伸びを示すが、液晶一体型PCや“Cloud PC”と呼ぶカテゴリーも期待できるという(写真=左)。2011年の事業戦略で主要な項目となるクラウド戦略では「Le Pad」「U1 Hybrid」などのクラウド対応デバイスが主役になる(写真=中央)。クラウド対応デバイスは、公共分野、金融、医療の現場でも展開していく(写真=右)Core i3-380UMの性能をWindows エクスペリアインデックスで知る
会場では、レノボ製品の実機が多数展示されていたが、ここでは、発表されたばかりのThinkPad Edge 11”の製品画像と、デバイスマネージャーで確認できた主な構成、Windows エクスペリアインデックで示されたパフォーマンスを紹介する。なお、同機のスペックについてはレノボ、“シリーズ最小”筐体採用のCore i3搭載モバイルノート「ThinkPad Edge 11”」を参照していただきたい。

「ThinkPad Edge 11”」が示すように11.6型ワイドの液晶ディスプレイを搭載する。サイズは284(幅)×211(奥行き)×15.6〜29.5(厚さ)ミリ。重さは約1.5キロ(写真=左)。6セルバッテリーと搭載すると背面から飛び出す形状になる。天面とパームレストにあるThinkPadロゴの「i」のドットにはイルミネーションが組み込まれていて赤く光る(写真=右)
左側面にHDMI、USB 2.0、ギガビット対応有線LANを備え(写真=左)、背面にはアナログRGB出力、右側面には4-in-1カードリーダー(SDメモリーカード、MMC、メモリースティック、メモリースティックPRO対応)と2基のUSB 2.0(内1基はPowered USB対応)を備える(写真=右)
11.6型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1366×768ドット。グラフィックスコアはCPUに統合されたIntel HD Graphicsを利用する(写真=左)。キーボードはアイソレーションタイプを採用。準備不足でキーピッチを実測できず残念なり(写真=右)
展示されていた機材の構成をデバイスマネージャーで確認する。CPUは動作クロック1.33GHzのCore i3-380UMを搭載。ネットワークはギガビット対応有線LANとIEEE 802.11 b/g/n対応の無線LANが確認できる。レノボでは、モバイルWiMAXとBluetooth Ver.2.1+EDR対応構成も用意している(写真=左)。同じく、展示機で確認したWindows エクスペリエンスインデックス。展示機の状態が不明なため、製品版とは結果が異なる可能性があるので注意されたい(写真=右)関連キーワード
ThinkPad | レノボ | ThinkPad Edge | 成長率 | 日本市場 | ノートPC | 大和研究所 | IdeaPad | イベント | 液晶一体型PC | IdeaPad U1 Hybrid | 事業戦略 | 発表会 | モバイルPC | パートナープログラム
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
レノボ、“大和事業所最後のイベント”をUstreamにてライブ中継
レノボ・ジャパンは、7月2日に実施されるイベント「We Love ThinkPadレビューコンテスト参加者の集い@大和ラボ」の模様をUstreamにてライブ中継すると発表した。
さらばだ、ヤマトの諸君……:レノボ・ジャパン、ノートPCの研究開発拠点を“大和”から移転
数多くのThinkPadシリーズを生み出したノートPCの研究開発拠点「大和事業所」が横浜市の「みなとみらい21地区」に移転する。
U1 hybridとSkylightの日本展開は?──レノボ・ジャパンのデイビット氏に聞いてみた
ThinkPadを始めとするレノボ製品の日本市場展開を切り盛りする同社の執行役員を直撃。CESで注目されたあのモデルの日本市場への投入は実現するのか?
今度のThinkPadはなぜ赤い
2010 CESで最も目立っていたPCベンダーを選ぶとしたら、ユニークなノートPCを多数展示していたLenovoは外せない。各製品の担当者にその特徴や狙いを聞いた。
レノボ・ジャパン、「10万円を切る」ThinkPadを発表
レノボ・ジャパンは、「ThinkPad X100e」シリーズと「ThinkPad Edge」シリーズを発表。ともに10万円を切る価格設定とAMDプラットフォームの採用が特徴だ。
ユーザーサポートにゴールはない──レノボが目指す「喜ばせる」カスタマーサービス
ユーザーの要求に的確に対応し、どれだけ“喜ばせる”ことができるか。これが、ThinkPadの品質維持を実現するレノボ カスタマーサービスの基本だ。
レノボ・ジャパンがコンシューマー市場に参入した理由
IdeaPad S10eの新製品発表会では、製品以上にレノボ・ジャパンが日本のコンシューマー市場にどのように取り組んでいくのかについても注目が集まった。
IdeaPadは“新しい流れ”になる
「ThinkPadは法人向け」という姿勢を崩さないレノボ・ジャパンがIdeaPad S10eでコンシューマー市場に参入した。彼らはどれだけ本気なのだろうか。
“ThinkPadの父”内藤氏が語る「ThinkPad X60 Tablet」
電磁誘導式と感圧式の両方に対応した業界初のタブレットPC「ThinkPad X60 Tablet」について、ThinkPadの生みの親でもあるレノボ・ジャパン取締役副社長の内藤氏に話を聞いた。