“2画面”Androidタブレットの基礎体力は?――「Sony Tablet P」徹底検証(前編):イロモノかホンモノか(3/3 ページ)
タブレットの新しい利用スタイルを提案する「Sony Tablet P」。2画面折りたたみボディはほかのAndroidタブレットと違う価値をもたらしてくれるのか、各部をチェックしていく。
コンパクトボディにタブレットとして必要な機能を詰め込む
通信機能はIEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth 2.1+EDR、そして無線WANを標準搭載する。無線WANはNTTドコモのFOMA回線による3G通信に対応しており、利用にはSIMカードの装着が必要となる。
内蔵カメラは前面が有効画素数30万画素、背面が有効画素数511万画素(“Exmor for mobile”CMOSセンサー搭載)だ。内蔵センサー類は、3軸加速度センサー、ジャイロセンサー、デジタルコンパス、照度センサーを網羅。利用するアプリによっては、本体の向きに応じて、画面の表示方向が縦と横で自動的に切り替わる(表示向きを固定する設定も可能)。
コンパクトボディなので、本体搭載のインタフェース類は絞られており、右側面にUSB 2.0 Micro-Bコネクタ(クライアントのみ対応)とマイク、左側面にモノラルスピーカー、前面にヘッドフォン出力(マイク入力と共用)を内蔵する。通常のUSB Type Aコネクタへの変換ケーブルは付属せず、PCと接続する場合は別途ケーブルが必要だ。
Sony Tablet Pの場合、microSDメモリーカードはデータ用のメインストレージとして使われることから、バッテリーを外さないとカードスロットにアクセスできない構造になっており、通常のタブレットの側面に設けられたカードリーダーのように手軽に着脱してデータコピーを行うといった運用はできないので注意したい。
なお、Sony Tablet Sと異なり、赤外線通信ポートを内蔵しないため、AV機器の赤外線リモコン機能は非対応だ。欲をいえば、小型軽量なSony Tablet Pこそリモコン機能が欲しかった気もする。
次回は2画面液晶やソフトウェアキーボードの使い勝手をチェックする。
→・孤高のAndroidタブレット:“2画面”タッチパネルの使い勝手は?――「Sony Tablet P」徹底検証(中編)
関連キーワード
ソニー | Sony Tablet | Sony Tablet P | Sony Tablet S | Android | Androidタブレット | Android 3.2 | Tegra 2 | ソニーストア
関連記事
- 汎用性と独自性のはざまで:“2画面”アプリは実用に足るか?――「Sony Tablet P」徹底検証(後編)
タブレット端末はハードウェアとソフトウェア、ネットワークサービスの融合が重要だ。「Sony Tablet P」ならではの2画面タブレットに最適化したアプリ群を試してみた。 - 孤高のAndroidタブレット:“2画面”タッチパネルの使い勝手は?――「Sony Tablet P」徹底検証(中編)
「Sony Tablet P」は2画面という挑戦をしたため、開発に並々ならぬ苦労があったと聞く。その苦労が製品でどうカタチになったのか、液晶の品質とタッチパネルの使い勝手をチェックする。 - 完全分解×開発秘話:常識破りの2画面タブレット「Sony Tablet P」を丸裸にする
ソニーが作るAndroidタブレットはやはり普通じゃない。2画面折りたたみボディの“Sony Tablet”Pシリーズを開発者に分解してもらい、こだわりが詰まった内部構造に迫った。 - “P”発売同時にアップデート:ソニーが「Sony Tablet」向けサービスを拡充――電子書籍/地図情報/Skypeアプリ
「Sony Tablet S(3G+Wi-Fiモデル)」と「Sony Tablet P」の発売日となる10月28日、ソニーは予告していたSony Tablet向けサービスの拡充を行った。 - ドコモ、「Sony Tablet S」「Sony Tablet P」を10月28日に発売
NTTドコモがSony Tablet SおよびPの3G+Wi-Fi対応モデルの発売日を10月28日と発表。10月19日から事前予約を受け付ける。料金プランはデータ通信用の料金プランが利用でき、月額料金の上限を1050円割り引く「FOMAタブレットスタートキャンペーン」も実施する。 - 発売記念・特大レビュー:ソニーらしさはAndroidタブレットでも健在か?――「Sony Tablet S」徹底検証
鳴り物入りで登場した「Sony Tablet」はAndroidタブレットの決定打になるのか? いよいよ本日発売の「S」シリーズ32Gバイト/Wi-Fiモデルをじっくり使ってみた。 - ドコモ、「Sony Tablet S」「Sony Tablet P」を10月28日に発売
NTTドコモがSony Tablet SおよびPの3G+Wi-Fi対応モデルの発売日を10月28日と発表。10月19日から事前予約を受け付ける。料金プランはデータ通信用の料金プランが利用でき、月額料金の上限を1050円割り引く「FOMAタブレットスタートキャンペーン」も実施する。 - まずはカタチから入る:“Sony Tablet”をiPad 2やほかのAndroidタブレットと見比べてみた
Sony Tabletの大きな特徴といえば、握りやすさや持ち運びやすさを追求した独特のボディデザインだ。iPad 2やAndroidタブレットのライバル機と並べてその違いをチェックした。 - ほう、そういうこともできますか:ソニーだからできる多彩な機能を動画でチェック──“Sony Tablet”体験会
ソニーが投入した2つのAndroidタブレットデバイスは、ほかに類を見ないスタイルと機能を実装した。その挙動を体験会で試してみたのだ! - “普通の人”にはスペックだけでは足りない:“ソニーらしい4つの特徴”でみんなのTabletに──「Sony Tablet」製品発表会
ソニーは、9月1日に発表した“Sony Tablet”の製品説明会を行い、「S」シリーズと「P」シリーズのそれぞれのコンセプトが紹介された。 - 写真で解説する「Sony Tablet S」「Sony Tablet P」(外観編)
ソニーのAndroidタブレット2機種が正式発表された。持ちやすさにこだわった「Sony Tablet S」と、デュアルディスプレイを備えた折りたたみ型「Sony Tablet P」の外観をさっそくチェックした。 - S1は「S」シリーズ、S2は「P」シリーズに:ソニーが“Sony Tablet”の詳細を発表――9月17日より順次発売
2011年4月の発売予告から約5カ月、いよいよ“Sony Tablet”が発売される。ラインアップは9.4型の「S」シリーズと5.5型×2画面構成の「P」シリーズだ。 - これからの時代を象徴する製品:Sony Tabletは“ヒーロー”でなければならない
iPad 2の発売を前に、ソニーが発表したタブレット端末「Sony Tablet」。本製品の開発に携わってきた鈴木国正氏に話を聞いた。 - 写真と動画で見る「Sony Tablet」
Android 3.0の登場とともに、にわかにタブレット端末市場が盛り上がる中、ソニーも同社のハードウェア、ソフトウェア、そしてネットワークサービスを融合した新たなAndroidタブレットを開発した。そこには“ソニーらしさ”を追求した独自のこだわりが込められている。 - Tegra 2+Android 3.0+α:これがソニー流――Android 3.0を搭載した“Sony Tablet”がついに登場
ソニーがタブレット端末を公開した。9.4型ディスプレイを搭載する「S1」と、5.5型ディスプレイを2面搭載する「S2」を2011年秋に投入する。動画でリポートしていこう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.