ソニーのハイブリッドUltrabookは基本性能をさらに強化――「VAIO Duo 11」：2013年PC夏モデル
独特なスライドボディでタブレット形状とノートPC形状を切り替えられるUltrabook「VAIO Duo 11」。夏モデルでは、基本的な仕様を従来モデルから引き継ぎつつ、メモリ容量を強化した。
- VAIO 2013年夏モデルのまとめ記事はこちら→新ホームノート「VAIO Fit」登場、タッチPCを拡充――ソニー「VAIO」夏モデル
従来機の仕様を引き継ぎつつ、メモリ容量を6Gバイトに
ソニーは5月7日、タブレット形状とノートPC形状を切り替えて利用できる11.6型ハイブリッドUltrabook「VAIO Duo 11」の2013年春モデルを発表した。2013年5月18日に発売する。ラインアップは店頭販売向けの標準仕様モデル「SVD11239CJB」と、ソニーストア直販となるVAIOオーナーメードモデル「SVD1123AJ」の2種類だ。価格はオープンで、SVD11239CJBの実売価格は16万円前後となる見込み。
VAIO Duo 11は、独自のスライド機構を採用した11.6型ハイブリッドUltrabook。通常のクラムシェル型ノートPCの形状で操作できる「キーボードモード」と、タブレット形状でタッチ操作が可能な「タブレットモード」の2種類を液晶ディスプレイ部をスライドさせて切り替えられる。
店頭モデルの仕様については、メモリの容量を4Gバイトから6Gバイト（2Gバイトオンボード＋4Gバイト×1／DDR3L-1600 SDRAM）に強化したほかは従来機と同様だ。
CPUはCore i5-3337U（1.8GHz／最大2.7GHz）、チップセットはIntel HM76 Express、ストレージは128GバイトのSSD（Serial ATA 6Gbps、mSATA）を搭載し、グラフィックス機能はCPU統合のIntel HD Graphics 4000を使用する。11.6型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1920×1080ドットだ。静電容量方式のタッチパネルを内蔵し、256段階の筆圧検知に対応する付属のデジタイザペンによるペン入力も行える。
液晶ディスプレイ部がスライドしながら立ち上がり、下からキーボードが現れる独自の「Surf Slider」デザインは従来モデルから引き継ぐ（写真＝左）。付属のデジタイザスタイラスを使えば、筆圧検知に対応したペン入力も可能だ（写真＝右）インタフェースはUSB 3.0×2（うち1基は電源オフ時の給電対応）、HDMI出力（ver 1.4a）、アナログRGB出力、メモリースティックデュオ／SDメモリーカード共用スロット、207万画素のフルHD Webカメラ×2（フロント／リア）、ヘッドフォン出力を備えるほか、GPS、加速度、照度、地磁気、ジャイロといったセンサー類も内蔵した。通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LAN、ギガビットLAN、IEEE802.16e-2005のWiMAX、Bluetooth 4.0のほか、NFC（Near Field Communication）を利用可能だ。
OSは64ビット版のWindows 8で、Microsoft Office Home and Business 2013やフォトレタッチソフト「Adobe Photoshop Elements 11」をプリインストールする。バッテリー動作時間は約7時間、純正アクセサリのシートバッテリー装着時は約14時間としている。本体サイズは319.9（幅）×199（奥行き）×17.85（高さ）ミリで、重量は約1.305キロ。
直販モデルでは限定カラーのシルバーや512GバイトSSDを用意
ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルでは、直販限定カラーのシルバーを用意し、メッセージ刻印サービス、CPU、メモリ容量、ストレージ、OS、付属ソフトのカスタマイズにも対応する。最低価格は10万4800円。
最大512GバイトのSSDやCore i7-3687U（2.1GHz／最大3.3GHz）、Core i7-3537U（2.0GHz／最大3.1GHz）、8Gバイトメモリなどを搭載できるほか、OSは64ビット版Windows 8 Proも選択可能だ。
| VAIO Duo 11店頭モデルの概要（その1） | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
| VAIO Duo 11 | SVD11239CJB （ブラック） | ゼロスピンドル （スライダーハイブリッドPC、Ultrabook） | メモリ強化 | Core i5-3337U （1.8GHz／最大2.7GHz） | 6GB （DDR3L） | 128GB SSD | 64ビット版 Windows 8 | 16万円前後 |
| VAIO Duo 11店頭モデルの概要（その2） | ||||||||
| シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV／オフィス | 重量 |
| VAIO Duo 11 | SVD11239CJB （ブラック） | 11.6型ワイド | 1920×1080 （タッチパネル、デジタイザペン対応） | Intel HM76 | − | CPU統合 （HD 4000） | Office Home and Business 2013 | 約1.305キロ |
- VAIO 2013年夏モデルのまとめ記事はこちら→新ホームノート「VAIO Fit」登場、タッチPCを拡充――ソニー「VAIO」夏モデル
関連記事
2013年PC夏モデル：新ホームノート「VAIO Fit」登場、タッチPCを拡充――ソニー「VAIO」夏モデル
ソニーは「VAIO」の2013年夏モデルを5月18日より順次発売する。15.5型／14型の新しい家庭向けノートPC「VAIO Fit」を投入し、液晶一体型PC「VAIO L」のタッチ対応モデルを拡充、ハイブリッド型PC「VAIO Duo 11」のスペックも強化した。
2013年PC夏モデル：タッチ対応のフルHD液晶を備えた薄型ホームノートPC――「VAIO Fit」
VAIOノートの新たな主力ラインアップとなるのが「VAIO Fit」だ。画面サイズは14型と15.5型の2種類で、4タイプのモデルから選択できる。
2013年PC夏モデル：BRAVIA画質の大画面“テレパソ”がマルチタッチ対応モデルを拡充――「VAIO L」
3基のTVチューナーや高画質化エンジン「X-Realty」を内蔵し、「BRAVIA画質」をうたう24型ワイド液晶一体型PC「VAIO L」シリーズは、バリュークラスにも10点マルチタッチ対応モデルを追加した。
2013年PC春モデル：ソニー、スタンダードノート「VAIO E」にタッチパネル搭載モデルを追加
「VAIO E」の14型プレミアムモデルに、タッチパネルを内蔵する最上位モデルが追加された。最新のOfficeを搭載し、NAND内蔵HDDを採用したのも見どころだ。
2013年PC春モデル：“みんなでタッチ”対応の変形テーブルトップPC──「VAIO Tap 20」
20型サイズの液晶一体型タッチPC「VAIO Tap 20」は、ディスプレイをペタンと180度寝かせてタッチ操作できるようにする変形スタイルはそのままに、CPUやバンドルソフトウェアなど、基本性能を強化。直販モデルは限定カラーも選択できる。
新色のDuo 11、15.5型フルHD液晶のUltrabook、Office 2013も――ソニー「VAIO」春モデル
ソニーは「VAIO」の2013年春モデルを2月9日に発売する。スライドボディのハイブリッドPC「VAIO Duo 11」は基本スペックを強化しつつ、新色を追加。Ultrabookの「VAIO T」には15.5型フルHD液晶搭載モデルが登場した。オフィススイートはOffice 2013に移行している。
2013年PC春モデル：タッチ対応のUltrabookに15.5型フルHDモデルが登場――「VAIO T」
ソニーのUltrabook「VAIO T」シリーズは、静電容量式のタッチ操作に対応したラインアップを拡充し、新たに15.5型ワイドのフルHD液晶を搭載したモデルも加わった。
2013年PC春モデル：「BRAVIA」な一体型で最新Officeが使える！──「VAIO L」
ソニーは、1月29日に液晶一体型PC「VAIO L」の新製品を発表した。「最高画質のVAIOテレパソ」のコンセプトはそのままに、すべてのモデルでOffice 2013が利用できる。
2013年PC春モデル：シルバーボディや512GバイトSSDを選べるようになった11.6型ハイブリッドPC――「VAIO Duo 11」
タブレット形状とノートPC形状を素早く切り替えて利用できるスライドボディが特徴の「VAIO Duo 11」。春モデルでは、新色のシルバーやより高速なCPU、大容量のSSDを選択できる。
2013年PC春モデル：NAND内蔵HDD、外部GPUを搭載したハイスペックモバイルノート――「VAIO S」
薄型軽量モバイルノートPC「VAIO S」は、VAIOシリーズで初めてNAND内蔵HDDを採用したモデルを投入したほか、全機種に外部GPUを搭載するなど、スペック重視のモバイルノートという性格を強めた。
2013年PC春モデル：11.6型から17.3型まで、幅広いラインアップを用意するスタンダードノート――「VAIO E」
2013年春モデルの「VAIO E」は、CPUやHDDといった基本性能を強化したほか、オフィススイートを最新のOffice Home and Business 2013に刷新した。
Ultrabookでもタッチパネル付きの大画面フルHD液晶を搭載：Windows 8世代のスタンダードPCが見えてきた――「VAIO Tシリーズ15」実力診断
ソニーのUltrabook「VAIO T」シリーズに15.5型モデルが加わった。アルミ天板のフルフラットボディはそのままに、フルHDの大画面、タッチパネルを搭載。これぞWindows 8世代のノートPCだと納得できる使いやすさだ。
VAIO Duo 11ロードテスト（4）：モバイルPCが盗まれた！ 情報流出を防ぐには？――「VAIO Duo 11」で実践
モバイルPCにとって、盗難や紛失は心配の種だ。しかし、「VAIO Duo 11」には“IATS”という頼もしい味方がついている。今回はこのセキュリティ機能を実際に試してみよう。VAIO Duo 11に限らず、特にUltrabookを携帯して使う方は、参考にしていただきたい。
VAIO Duo 11ロードテスト（3）：「VAIO Duo 11」を静かな場所で快適に使うテクニック
タブレットとモバイルノートの魅力をスライドボディにギュッと凝縮した「VAIO Duo 11」。薄型の本体に高性能を詰め込んだため、高負荷時はファンの回転音もそれなりに大きくなるが、静かな場所でスマートに使うための設定も用意されている。
VAIO Duo 11ロードテスト（2）：「VAIO Duo 11」のパフォーマンスを極限まで引き出す設定とは？
ソニーのスライダーハイブリッドPCこと「VAIO Duo 11」には、標準状態以上のパワーを引き出せる設定が用意されているという。某アニメの「トランザムッ！」というわけではないが、それは一体どんなものなのか、検証してみた。
VAIO Duo 11ロードテスト（1）：「VAIO Duo 11」2013年春モデルの最強構成を速攻でテストする
「カシャッ」と画面を立てればノートPC、「パタン」と閉じればタブレット。軽い力で開閉できるこのギミックがたまらない。なにっ、VAIO Duo 11の魅力はギミックだけではないって？ ほう、それではお手並み拝見といこう。
完全分解×開発秘話（後編）：「VAIO Duo 11」を“徹底解剖”して語り尽くす
独自のスライド機構を採用した11.6型モバイルノートPC「VAIO Duo 11」には、ソニー初の挑戦が凝縮されていた。後編も開発者が自ら実機を分解し、その秘密を明らかにしていく。
完全分解×開発秘話（前編）：「VAIO Duo 11」の“上質なスライドボディ”を丸裸にする
Windows 8とともにソニーが投入した新スタイルのモバイルPC「VAIO Duo 11」。開発者が自ら実機を分解し、こだわり抜いた複雑な変形機構の秘密を明らかにする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.