第4回 Windowsストアアプリって、本当はいくつある?――「Surface Pro」:「Surface Pro」の“ここ”が気になる(2/2 ページ)
「Surface Pro」の国内発売に合わせて、日本向けモデルの特徴や気になるポイントを追っていく。デスクトップ向けアプリが使えるSurface Proでは、Windowsストアアプリの存在感が薄れがちだが、両者の使い分けが意外と重要だったりする。
Windows 8向けアプリは(実は)もっと少ない
先ほどストアに登録されている日本語対応アプリの数を5388本としたが、この数値はWindowsストアアプリの数ではない。というのも、Windowsストア内にはデスクトップアプリも登録されているためだ。特に「仕事効率化」や「ユーティリティ」ジャンルに多く、Google ChromeやAdobe Creative Cloud、ファイル解凍ソフト「Free Zip Opener」、デスクトップ画面にスタートボタンを作る「Classic Start 8」などがデスクトップアプリとして並ぶ。
ともすれば水増しかと疑いかねない仕様ではあるが、確かにデスクトップモードをひんぱんに使うSurface Proには便利だ。では、いわゆるModern UIのWindowsストアアプリは本当はいくつあるのか。ARM系CPUに対応しないアプリもあるため、正確な数値ではないが、Windows RTタブレットの「Surface RT」でもWindowsストアアプリの数を調べてみた。こちらはデスクトップアプリが使えないため、ストアに表示されない。結果は以下の通りだ。
Windowsストアに収録されているWindows RT向けアプリの数(ジャンル別、2013年7月26日現在) | ||||
---|---|---|---|---|
ジャンル | 全体 | 無料 | 有料 | 全体+デスクトップアプリなど |
ゲーム | 832 | 747 | 85 | 936 |
ソーシャル | 103 | 100 | 3 | 103 |
エンターテインメント | 300 | 281 | 19 | 336 |
写真 | 221 | 211 | 10 | 279 |
音楽&動画 | 84 | 67 | 17 | 104 |
スポーツ | 86 | 83 | 3 | 86 |
書籍 | 365 | 352 | 13 | 1036 |
ニュース&天気 | 242 | 240 | 2 | 265 |
ヘルスケア&ビューティー | 31 | 27 | 4 | 32 |
グルメ | 32 | 31 | 1 | 33 |
ライフスタイル | 216 | 211 | 5 | 217 |
ショッピング | 519 | 519 | 0 | 519 |
旅行 | 259 | 255 | 4 | 290 |
マネー | 24 | 21 | 3 | 24 |
仕事効率化 | 149 | 129 | 20 | 186 |
ユーティリティ | 313 | 273 | 40 | 372 |
セキュリティ | 7 | 6 | 1 | 24 |
ビジネス | 50 | 48 | 2 | 65 |
教育 | 378 | 342 | 36 | 431 |
公共&行政 | 50 | 49 | 1 | 50 |
合計 | 4261 | 3992 | 269 | 5388 |
結果は4261本とSurface Proで調べた数値よりも約1000本減っている。最も大きく差がついたのは書籍だが、これはデスクトップアプリが省かれたわけではなく、Modern UIでもWindows RTに対応しないアプリが多いためだ。この分を差し引くと、デスクトップアプリは300本程度あると推測できる。
ストアアプリの総数が4000本というと非常に少ないイメージを持つが、AndroidやiOS向けアプリも、そのすべてが日本向けに作られたアプリではない(もちろん4000本とは比べものにならない数だが)。Windowsストアアプリも「mixi」や「Twitter」といったソーシャルアプリや、「Evernote」や「Dropbox」などのクラウド系サービス、「クックパッド」や「HOT PEPPERグルメ」といった料理や店探しのアプリなど“超定番”のアプリはそろっているし、2つのアプリを並べて表示するスナップ機能などWindowsストアアプリ独自の機能もある。
また、Surface Proはx86/x64用に開発された旧来のデスクトップアプリ、つまり膨大な数のソフトウェア資産が利用できる。普段はキーボードカバーとともにデスクトップモードで使いつつ、タッチ主体で使えるタブレットモード用アプリも約4000本ある……と考えると見方も変わってくるだろう。課題となっているアプリの数も今後徐々に増えていくと予想される。デスクトップ用アプリと、タブレット用アプリ。この両者をうまく使い分けることで、さらにSurface Proの使い勝手はよくなるはずだ。
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