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11.6型「LAVIE Hybrid ZERO」に匠が込めた“燃え上がる魂”(後編):試行錯誤で使いやすく魅力的に(3/4 ページ)
11.6型のデタッチャブルPCで世界最軽量を実現した「LAVIE Hybrid ZERO」。そのオプション品である「フラットカバーキーボード」は、さまざまな苦労の末に生まれてきた。キーボードの「匠(たくみ)」と、直販サイトの担当者の話を聞いてみよう。
試作第2号からの改善検討
キー位置の把握:表皮の素材を変更してエンボスを“盛る”
フラットタイプのキーボードでキー位置を把握しやすくする方法として、印字を盛り上げる「エンボス加工」は有効な手段だ。しかし、試作第2号で採用したマイクロファイバー表皮では満足の行くエンボス加工ができない。そこで、表皮の素材をポリウレタンに変更し、エンボス加工を施すことにした。
メタルドームスイッチの有効範囲:2つの対策で改善
先述の通り、メタルドームスイッチ単体だとキーのほぼ中心部を押さないと反応しない問題が発生した。そのため、有効範囲を広げるために、サポートシートを挿入することにした。
しかし、単純にサポートシートを導入すると、有効範囲が広がりすぎて、隣接するキーまで押されてしまう可能性が高まる。そこで、サポートシートにキー形状に合わせたスリット(切れ込み)を入れて隣接するキーを押し下げない対策を施した。
そして「完成」
試作第2号に対して、上記の改善を施し、フラットカバーキーボードは完成した。最終的には厚みは3.5ミリ、重さは187グラムとなった。メタルドームスイッチを導入したこともあり、厚みは目標より0.5ミリ増しているが、重量は目標よりも13グラム軽くなった。もちろん、機能面での設計方針も満たしている。
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