ドコモ、国内最速モバイルルーター「Wi-Fi STATION N-01J」を3月9日発売 「256QAM」「4×4MIMO」対応も同日開始
NTTドコモの下り最大682Mbps対応ルーターがいよいよ発売となる。合わせて、Xi(LTE)エリアにおける256QAM対応と4×4 MIMO対応も始まる。
NTTドコモは3月9日、NECプラットフォームズ製モバイルWi-Fi(無線LAN)ルーター「Wi-Fi STATION N-01J」を発売する。ドコモオンラインショップでの販売価格は1万9440円(税込、以下同)。月々サポートは総額7128円(月額297円)で、24カ月利用した場合の実質価格は1万2312円となる。
(記事中の最大通信速度は全て理論値)
この機種は、東名阪(関東甲信越・東海・関西)地区において下り最大682Mbps、その他の地区において最大632Mbpsの通信に対応している。発売時点での最高速対応エリアは、東名阪地区では35都市、その他の地区では40都市に整備され、2016年度末までに合計約130都市で下り最大600Mbps超のサービスが提供される予定だ。
この高速さを生かすため、LAN側のWi-Fiは2×2 MIMO対応のIEEE 802.11ac(最大867Mbps)、USB端子はUSB 3.0 Type-Cを備えている。
Xiエリアの「256QAM」「4×4 MIMO」対応も開始
N-01Jの発売に合わせて、同社はXi(LTE)エリアにおいて「QAM(カム)拡張」と「MIMO拡張」を実施する。
QAM拡張(64QAM→256QAM)
従来のXi(LTE)端末では、下り通信に6bit単位でデータを伝送する「64QAM」変調を用いている。3月9日からは、一部の端末の下り通信において8bit単位でデータを伝送する「256QAM」変調を使えるようになる。この「QAM拡張」により、対応端末における下り最大通信速度は約1.33倍高速化する。
QAM拡張の対応機種はN-01Jのほか、発売済みの「Xperia XZ SO-01J」と「V20 PRO L-01J」も含まれる。発売済みの2機種については、下り最大通信速度が375Mbpsから500Mbpsに向上する。
MIMO拡張(2×2→4×4)
ドコモは、全国の一部でTD-LTE(Band 42/3.5GHz帯)のエリアを整備している。TD-LTEエリアでは現在電波を2つのアンテナで同時に送受信を行う「2×2 MIMO(Multi Input Multi Output)」によって下り最大220Mbpsで通信できる。
N-01Jでは、同時に送受信を行うアンテナを4本に増やした「4×4 MIMO」に対応しており、先述のQAM拡張と合わせてTD-LTEの下り最大通信速度を482Mbpsに増速している。
これと、東名阪エリアではBand 3(1.7GHz帯)のFD-LTE波をキャリアアグリゲーション(CA)することで下り最大682Mbps、その他の地区ではBand 1(2.1GHz帯)のFD-LTE波をCAすることで下り最大632Mbpsの通信を実現している。
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