Windows Vistaのサポート期限があと20日に迫る 2017年4月11日終了:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」
既に稼働数が少ないWindows Vistaだが、サポート期限が来月に迫っており、同OSのユーザーは注意が必要だ。
デスクトップOSの世界で圧倒的なシェアを獲得したWindows XPの後に、その期待を背負う形で登場したWindows Vistaだが、評価は芳しいものではなかった。特にスペックの高くないPCでは処理が重くなり、2007年1月30日の発売直後から不満の声が多数挙がったほどだ。実際、Windows Vistaをスキップして、Windows XPからWindows 7に乗り換えたというユーザーは多い。
そんなWindows Vistaだが、2017年4月11日(米国時間、以下同)に延長サポートが終了してその役目を終えようとしている。サポートが終了すると、基本的にセキュリティ更新プログラムの提供をはじめ、仕様の変更や新機能のリクエストなどがMicrosoftから受けられなくなる。
かつてWindows XPはサポート期限が迫っても稼働数が減らず、サポート期間が2014年4月8日まで延期されたこともあったが、Windows Vistaは延長不要だろう。なぜなら、現状でシェアが非常に低いからだ。NetMarketShareによる2017年2月時点でのデスクトップOS利用シェアでは、Windows Vistaは0.78%しかない。もはやシェアを示す円グラフに項目さえ出現していない状態だ。
個人的にも、実家にある年賀状印刷専用のPCを除けば、既にWindows Vistaは稼働していない。Windows XPのときほど世間を騒がすことなく、ひっそりとフェードアウトしていくことだろう。
一方、Windows 7の延長サポートは2020年1月14日に終了する。StatCounterによるOS利用シェアによると、米国や欧米ではWindows 10のシェアがWindows 7を上回りつつあるが、日本ではWindows 7ユーザーが比較的多いようだ。特に法人ではレガシーな資産をどうするかなどの問題はあるが、継続的なアップデートでWindows 10の導入メリットは今後も高まっていく見通しで、早めの対策を講じるべきだろう。
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