ニュース
AMDがビジネスモバイル向けAPU「Ryzen AI PRO 300シリーズ」を発表 高度なセキュリティを搭載し「Copilot+ PC」にも準拠
AMDが、ビジネスモバイル向けの新型APUを発表した。ピーク時に50〜55TOPSの性能を発揮するNPUを搭載しており、Copilot+ PCの性能要件も満たしている。【訂正】
AMDは10月10日(米国太平洋夏時間)、ビジネスモバイル向けAPU(GPU統合型CPU)「Ryzen AI PRO 300シリーズプロセッサ」を発表した。本APUを搭載するノートPCは、2024年後半から順次発売される予定だ。
【訂正:15時20分】初出時、一部製品のCPUコア数に誤りがありました。おわびして訂正いたします
Ryzen AI PRO 300シリーズの概要
その名の通り、Ryzen AI PRO 300シリーズは6月に発表された「Ryzen AI 300シリーズプロセッサ」に企業向け管理/セキュリティ機能「AMD PRO」を追加したAPUで、Ryzen PRO 8040シリーズプロセッサの次世代製品となる。
AMD PROに対応したことを除けば、基本的な仕様はRyzen AI 300シリーズと同様だ。
CPUコアは「Zen 5」「Zen 5c」の組み合わせで、最大12コア24スレッド構成となる。NPUは「XDNA 2アーキテクチャ」でピーク時の性能はモデルによって50TOPSまたは55TOPSとなる。GPUコアは「RDNA 3.5アーキテクチャ」で、モデルによって「Radeon 880M」(12CU構成)または「Radeon 890M」(16CU構成)のいずれかを搭載する
AMD PROでは、新たに「cBMR(クラウドベースのベアメタルリカバリー)」の他、サプライチェーンセキュリティ機能「AMD Device Identity」と、ウォッチドッグタイマーを使ったフリーズ監視機能を追加している
ラインアップ
Ryzen AI PRO 300シリーズのラインアップは以下の通りとなる。TDP(熱設計電力)は、メーカーが15〜54Wの範囲内で設定可能だ。
- Ryzen AI 7 PRO 360
- CPU:8コア16スレッド(2GHz〜5GHz)
- GPU:Radeon 880M
- NPU:ピーク性能50TOPS
- CPUキャッシュ:合計24MB
- Ryzen AI 9 HX PRO 370
- CPU:12コア24スレッド(2GHz〜5.1GHz)
- GPU:Radeon 890M
- NPU:ピーク性能50TOPS
- CPUキャッシュ:合計36MB
- Ryzen AI 9 HX PRO 375
- CPU:12コア24スレッド(2GHz〜5.1GHz)
- GPU:Radeon 890M
- NPU:ピーク性能55TOPS
- CPUキャッシュ:合計36MB
vPro対応のCore Ultraプロセッサ(シリーズ1)の同クラスプロセッサと比較したすると、「CINEBENCH 2024」のマルチコアテストで優位に立ったという。ただ、まだvPro対応の詳細が不明であるせいか、最新のCore Ultra 200Vプロセッサは比較対象に含まれていない(以下同様)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
50TOPSの新型NPUを搭載! AMDが新型モバイルAPU「Ryzen AI 300シリーズ」を発表 Copilot+ PCを含む搭載モデルは7月から順次登場
AMDが、NPUの性能を向上したモバイルモバイル向けAPU「Ryzen AI 300シリーズ」をリリースした。NPUのピーク性能は50TOPSで、Microsoftの定める「新しいAI PC」の要件も満たしている。【訂正】
AMDの新CPUアーキテクチャ「Zen 5」の採用でRyzen 9000/Ryzen AI 300は強くなった? 特徴や変更点を解説
AMDのデスクトップ向けCPU「Ryzen 9000シリーズ」とモバイル向けAPU「Ryzen AI 300シリーズ」では、新しい「Zen 5アーキテクチャ」のCPUコアが採用されている。同アーキテクチャの特徴をかいつまんで紹介していこう。
AI対応でCore Ultraよりも高いパフォーマンスをアピール! 企業PC向け「Ryzen PRO 8000シリーズ」登場
AMDが、最新世代のAMD PRO対応クライアントPC向けAPUを一挙に発表した。一部モデルを除きNPU(AIプロセッサ)を統合することで、競合と比べてオンデバイスAI処理能力の高さをアピールしている。
Microsoftが「新しいAI PC」の要件を発表 40TOPS以上のNPU搭載が“必須”に
Microsoftが「新しいAI PC」の要件を発表した。処理性能が40TOPS(毎秒40兆回)以上のNPUを内蔵するCPU/SoCの搭載が必須となる他、メモリやストレージの容量や規格にも要件が定められる。







