2026年版Surfaceはどうなる? 正面衝突を避けるMicrosoft、10万円切り「MacBook Neo」対抗への秘策はあるか:Windowsフロントライン(2/2 ページ)
Microsoftの2026年版「Surface Pro」「Surface Laptop」に関する最新情報が見えてきた。一方で市場では、10万円を切るAppleの「MacBook Neo」が大きな話題を集めている。最新のSurface事情と独自の対抗策をひもとく。
MacBook Neoの後追いはしないが……
この時期に登場するPCは、全てAppleの「MacBook Neo」が比較対象となってしまう点は仕方がないと思われるが、今回のSurface Pro/Laptopは共に従来路線をそのままに部品価格の上昇も受け入れており、おそらくは販売価格も従来モデルと比べて最低でも1〜2割前後の上昇は許容することになりそうだ。
Surface Laptopに至っては高価なOLEDモデルまで投入しており、MicrosoftとしてMacBook Neoは意識せずにそのままの戦略で行くということなのだろう。
- →10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力
- →「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台
- →Apple、「MacBook Neo」発表 A18 Proチップ、本体4色に白キーボード、9万9800円から
8GBメモリ搭載のMacBook Neoの下位モデルが、米国では599ドル(税別、以下同様)、Educationは499ドルとなっている。iPadの下位モデルに近い値付けだが、こちらはキーボード付きの“PC”であり、対抗馬としてはむしろChromebookを意識していると思われる。
Appleは比較的教育市場で強いメーカーだが、この分野でライバルとなるGoogleのChromebookを視野に入れることで、将来的に1つ上のグレードの“PC”を学生が購入しようと考えたとき、アップグレードパスの有力な選択肢としてMac(MacBook)を選んでもらうべく、ファースト“PC”としての地位固めに有力な武器というわけだ。
実際のところ、MacBook Neoのポジションの製品に対抗できる有力な選択肢はWindows PCには現状で存在しない。過去にも触れたが、Microsoftは2000年代の「Netbook」から合わせ、何度もこの市場に乗り込んでは失敗している。
理由は2つで、Windowsは一定程度の性能を持ったPCでの動作を前提に設計されており、価格ありきの構成で部品を寄せ集めても満足の行く体験を得るのが難しいのが1つ。もう1つは単純に低価格PCを市場投入してしまうと、本来のビジネスの主役であるミドルレンジ以上の市場を(ライセンス料金が得られず)破壊してしまうため、Microsoftとして機能限定版OSをリリースせざるを得なくなるからだ。
つまり、ビジネス構造的にMicrosoftの収益モデルではこれに対抗するのが難しいということになる。実際、一番の対抗馬になりそうな「Surface Laptop Go」は昨今の部品価格上昇で再度類似製品を投入することは難しく、なすすべがないというのが現状だ。
とはいえ、Microsoftも指をくわえて市場の流れを眺めているだけではなく、「College Bundle」の名称で指定PCを購入した米国の学生に1年間限定で次の特典を提供するプロモーションを開始している。
- Microsoft 365 Premium: Power your coursework, group projects and everything in between with Word, Excel and PowerPoint, plus Copilot built in.
- Xbox Game Pass Ultimate: Unlock a library of hundreds of games, including new games like Forza Horizon 6 and Fable. Play on PC, Xbox console and on more devices with unlimited cloud gaming ? plus, subscribers get benefits and rewards.
- A free design-your-own Xbox Wireless Controller to personalize your gaming setup ? match your team, school or your favorite game with custom colors.
シンプルにいえば、Officeアプリケーションが利用できるMicrosoft 365の1年間サブスクリプション(Familyと同等)や、Copilot機能が利用可能なPremiumの特典に加え、Xbox Game Pass Ultimateとカスタムコントローラー付きという内容だ。
一番安価な値札が付いている「Lenovo IdeaPad Slim 3x」であれば499ドルからこれらが利用できるため、MacBook NeoのEducationと同等の価格でこれだけオマケが付いてくるというわけだ。
このあたりはMicrosoftならではといえるが、もし今後も教育市場を本格的に攻略していくのであれば、もう少し根本的な戦略を見せてほしいところではある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Microsoftが「12インチSurface Pro」「13インチSurface Laptop」を投入 “低価格とカラーリング”でCopilot+ PCをより身近に
Copilot+ PCのさらなる普及を目指して、Microsoftが「12インチSurface Pro」「13インチSurface Laptop」を新たに投入する。より手頃な価格と、個人ユーザーが目を引くような価格が魅力だ。
6月10日発売の「12インチSurface Pro」「13インチSurface Laptop」は従来モデルと何が違う? 決定的な違いとCopilot+ PC普及に向けたこだわり
日本マイクロソフトが、6月10日発売の「12インチSurface Pro」「13インチSurface Laptop」をクローズドイベントで初披露した。いろいろ魅力はあるが、やはり淡いカラーが素敵だ。
迷走の5年間を経て――MicrosoftがWindows 11の“不都合な真実”を認め、改善を宣言した背景
Windows 11のリリースから約5年。新機能の追加、特にAI(Copilot)関連の強化にまい進してきたMicrosoftが、大きな方針転換を打ち出した。本稿では、これまでの不満を解消するべく動き出したWindows 11の最新動向を整理する。
Windows 10と11のシェアに起きた2月の“異変”と、“Windows 12”フェイクニュースが生まれたワケを読み解く
StatCounterとSteamのOSシェアにまつわる話と共に、一部を騒がせた「2026年にAI特化のWindows 12が出る」といううわさの真相と情報元の不確かな経緯について、Windowsの最新事情に照らし合わせて検証する。
Windows 10サポート終了から半年、シェア7割に迫るWindows 11――その裏で進むOSの“断絶”と再統合
Windows 10のサポート終了(EOS)から半年が経過し、順調にシェアを伸ばすWindows 11。しかし2026年、そのアップデートサイクルに異変が生じようとしている。最新の市場シェア動向と併せて解説しよう。
