アジア発のケータイトレンド――「フルタッチ」と「Android」:CommunicAsia 2009(2/2 ページ)
Samsung電子やLG Electronicsが多くの製品を発表した「CommunicAsia 2009」。各ブースで目立っているのが、タッチパネル操作のフルタッチケータイとAndroidケータイ。アジア発のこのトレンドが、世界に広がりそうだ。
LG Electronics、「S-Clas」UI採用端末を展示
LG Electronicsブースもフルタッチ端末が多数展示されていた。同社のフルタッチ端末は3D表示も可能な「S-Clas」UIを採用しており、スマートフォンとハイエンド携帯電話に共通して搭載されている。
「LG-GM730」と「LG-GD900 Crystal」は、OSにWindows Mobile 6.1 Professionalを採用したスマートフォン。GM730は、本体サイズが109.8(高さ)×56.5(幅)×11.9(厚さ)ミリと小ぶりながらも、フルスペックといえる機能を搭載した同社のフラッグシップモデルである。GD900 Crystalは、透明素材をスライド式ダイヤルキーに採用したモデル。メインディスプレイのみならずダイヤルキー表面もタッチパネルとなっており、指先による文字の手書きが可能だ。また指先でアルファベッッドや記号を書くことでアプリケーションをワンタッチで起動できる「ジェスチャーコマンド」機能も備えた。
そのほか、よりスリムになったカメラフォンの「Viwety Smart」、手軽にフルタッチを利用できるミッドレンジモデルの「GT550」、エントリーモデルの「Cookie」、日本でもおなじみのPradaケータイなど、LG電子ブースもフルタッチ端末のオンパレードであった。さらに、腕時計型ケータイ「GD910」の実機が展示されており、時計表面のフルタッチパネルを使った操作を試すことができた。
フルタッチのAndroid端末を発表したHuawei
中国のHuawei(華為)は、同社初のAndroid端末「U8230」を発表した。ブースで展示されたのはまだ動作しないモックアップであったが、T-Mobileなど欧州の事業者から年内に発売されることがアナウンスされている。
また同社は、中国電信向けのスマートフォン「C8000」も発表した。通信規格にCDMA2000を用いる3G端末で、DVD相当の画質で動画を再生できるというマルチメディア機能も売りの1つだ。ほかにはC8000とほぼ同スペックのHSDPA対応機「U7510」も展示。これまでエントリーモデルが多かった同社だが、ハイエンド&タッチパネルモデルが増加しているようだ。
右も左も会場はフルタッチ端末ばかり
SamsungとLG以外のブースでもフルタッチ端末が目立っていた。Android端末は中国のHaier(ハイアール)も参考出品としてモックアップを展示、発売時期は未定だが、今後ハイエンド端末は同OSを積極的に採用する考えのようだ。また今回はNokiaの出展がなかったものの、発売されたばかりのフルタッチ+スライドQWERTYキーボード端末「N97」をソフトの動作デモなどに展示する企業が多くみられた。
このようにCommunicAsia2009の会場内は「右も左もフルタッチ」といった状況で、アジア市場からフルタッチ端末のトレンドが発信されていることを感じさせられた。
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