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KDDI、沖縄でトライブリッド基地局のフィールドトライアルを実施
KDDIが沖縄で、トライブリッド基地局のフィールドトライアルを開始した。沖縄独特の気象環境や日照時間などによる違いを検証する。
KDDIが8月27日、太陽光発電と蓄電池、そして深夜電力を活用するトライブリッド方式の電力制御技術導入した基地局を、沖縄地域に初めて設置しフィールドトライアルを開始したことを明らかにした。
トライブリッド基地局は、消費電力やCO2排出量、ひいては電力料金の削減に効果的で、すでに新潟県に2局、栃木県に1局、茨城県に1局の計4カ所に設置し、検証を重ねている。KDDIのこれまでの実験では、消費電力が最大約30%、電力料金では最大約40%の削減を実現しているという。
今回沖縄にトライブリッド基地局を設置した理由は、日本本土では得られない台風などの気象環境や緯度経度による日照時間の違いを検証するため。太陽光パネルの架台部分を2種類用意し、環境負荷の低減とコスト削減の可能性なども合わせて検証する。実験は沖縄セルラー電話と共同で行う。
またKDDIは、埼玉県と愛媛県に新設するトライブリッド基地局で、蓄電池の小型・軽量化や長寿命化、鉛金属削減による環境負荷の低減を図るため、三洋電機社製のリチウムイオン電池を用いた検証も行う予定だ。高知県設置予定のトライブリッド基地局では、既存基地局設備の省電力化を図るため、アンテナ鋼管柱鉄塔に軽量、フレキシブルな三菱化学社製のアモルファス太陽電池を直接巻き付け、鉄塔への影響や、垂直敷設による発電効率の検証も実施する。
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