各社のiPhone対抗スマートフォン、投入効果じわり――2010年11月契約数
この秋、iPhone対抗ともいえるAndroid端末を相次いで投入したドコモとKDDI。ドコモはその投入効果が、11月の契約数に出始めたようだ。
グループ名 | 2010年11月純増数 | 累計 |
---|---|---|
NTTドコモ | 8万8100 2in1:−3700 |
5704万0400 2in1:41万2400 |
KDDI | 8万2300 | 3243万1900 |
ソフトバンクモバイル | 27万6600 DN:−300 |
2407万5000 DN:3万5000 |
イー・モバイル | 5万600 | 285万2200 |
携帯総計 | 49万7700 | 1億1639万9500 |
電気通信事業者協会(TCA)は12月7日、2010年11月末の携帯・PHS契約数を発表した。携帯電話とPHSを合わせた合計契約数は、前月比0.4%増の1億2009万800。冬商戦が始まり、iPhone対抗のスマートフォンを各社が投入し始めたことから、純増やMNPの数字に変化が出始めているようだ。
iPhone 4の売れ行きが好調なソフトバンクモバイルは、11月も27万6600契約を獲得して純増トップとなったが、10月の32万契約には及ばなかった。この理由についてソフトバンクモバイルは、「11月からiPhone 4が予約なしで買えるようになるなど、需要が一段落したため」と分析している。
純増2位のNTTドコモは、前月比で約3万増となる8万8100契約を獲得。この純増には10月28日に登場したAndroidスマートフォン「GALAXY S」が貢献しているという。3位のKDDIも前月を上回る8万2300契約となったが、同社のスマートフォン「IS03」は発売が11月26日と下旬であることや、「機種変更も多い」(KDDI)ことから、今回の数字には大きく影響していないという。
イー・モバイルは、前月と同水準の5万600契約にとどまった。同社は12月3日に下り最大42Mbpsの高速データ通信に対応するデータ端末を投入し、12月17日にはAndroid 2.2を採用したAndroid端末「HTC Aria」を投入する予定で、12月の伸びに期待するとしている。
MNP利用状況 | 差し引き |
---|---|
NTTドコモ | −3万3800 |
KDDI | −2万5000 |
ソフトバンクモバイル | 6万3300 |
イー・モバイル | −700 |
番号ポータビリティの実績は前月と同様、ソフトバンクモバイルを除く3キャリアは転出超過となったが、その数字は改善傾向にある。超過の数が前月比で約2万弱減少したドコモは、「GALAXY Sの投入が改善要因になっている」と説明。ソフトバンクモバイルは、転入超過ながら前月より転入数が減少しているが、「他キャリアがスマートフォンを投入したことによる影響は出ていない」としている。
ウィルコムは4万超の純減、UQは6万超の純増
ウィルコムは11月も4万4500の純減となり、累計契約数は369万1300。同社は12月から、ウィルコム以外のケータイや一般加入電話、IP電話への10分以内の国内通話が月500回まで無料になるオプションサービス「だれとでも定額」を月額980円で提供するなど、てこ入れを図っており、これらの施策が12月の契約数の伸びにつながるかどうかが注目される。
UQコミュニケーションズが提供するUQ WiMAXサービスの契約数は6万1900の純増で、累計契約数が43万5200となった。同社は11月16日から、1年間の継続契約を条件に月額料金を安くする新料金プラン「UQ Flat 年間パスポート」を導入し、好評を博しているという。ほかにも「WiMAX PC バリューセット」やルータの新製品が好調なことから、6万超の純増を達成できたとしている。
ウィルコム | 2010年11月純増 | 累計 |
---|---|---|
PHS | −4万4500 | 369万1300 |
WILLCOM CORE 3G | 4100 | 12万9100 |
計 | −4万0400 | 382万0400 |
UQコミュニケーションズ | 2010年11月純増 | 累計 |
---|---|---|
UQ WiMAX | 6万1900 | 43万5200 |
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