調査リポート
震災後のキャリア変更、auとソフトバンクユーザーの約2割が検討:調査リポート
ICT総研の調査から、auとソフトバンクユーザーの約2割が震災後にキャリア替えを検討したことが分かった。
ICT総研は7月1日、震災後の携帯電話とスマートフォンの電波満足度に関するユーザー調査の結果を発表した。調査は6月上旬、東日本エリアで実施した。
満足度を100点を満点として数値化すると、音声通話の満足度、データ通信エリアの満足度、データ通信速度の満足度のいずれも、東日本大震災発生以前がもっとも高く、震災発生後に大きく落ち込んだあと、6月上旬にほぼ震災発生前の水準まで回復するという傾向が見られた。
東北と首都圏の2地域で分類すると、震災発生前と現在の数値に大きな地域特性は見られなかった。しかし震災発生直後の満足度は、音声通話の場合、首都圏が35.7ポイントであるのに対し東北が30.5ポイントと、東北の方が低い数値を示した。データ通信については、エリア、速度ともに、東北と首都圏では10ポイント近くの差が見られた。
東日本大震災を主な原因として、携帯電話キャリアを変更する意向の有無を聞いたところ、NTTドコモユーザーの94.3%が「変更を検討したいと思わない」と回答。auユーザーは78.8%、ソフトバンクモバイルユーザーは79.3%だった。
変更を検討したい理由は、どのキャリアでも「震災直後の電波状況が不満だったから」が最多となったが、auユーザーでは「他社の携帯電話端末に変更したいから」、ソフトバンクユーザーでは「震災に関係なく電波状況が不満だから」という理由を挙げるユーザーが目立った。
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