日本通信、ドコモのLTE網にレイヤー2相互接続を申し入れ
日本通信が6月30日に、NTTドコモのLTEサービス「Xi」のネットワークへ、レイヤー2相互接続を申し入れた。現在接続に向けた協議を行っているという。
日本通信が7月4日、NTTドコモに対して6月30日にLTEネットワークとのレイヤー2相互接続を申し入れ、接続に向けた協議を開始したことを明らかにした。
日本通信はすでに2009年3月からNTTドコモのFOMAネットワークとのレイヤー2相互接続を実現しており、b-mobileブランドで独自のサービスを展開しているが、これに加えてLTEサービス「Xi」ともレイヤー2相互接続をすることで、3GとLTEを統合したMVNO事業の展開を目指す。
ドコモのXiサービスは、高速、大容量、低遅延という3つの特徴を持つ高速無線通信サービス。下り最大37.5Mbps(一部屋内では最大75Mbps)、上り最大12.5Mbps(一部屋内では25Mbps)というスペックを誇り、現在エリアを順次拡大しているところだ。現状はNTTドコモのみがサービスを提供しているが、日本通信との相互接続が実現すれば、MVNOによるLTEネットワークの活用が促進される。日本通信としては、今後増えるクラウドコンピューティング環境を快適に利用するため、サーバと端末を結ぶ高速で大容量な通信網としてLTEを活用する考えだ。
レイヤー2接続とは、無線通信(パケット網)と固定通信(IP網)を接続するSGSN(Serving GPRS Support Node)とGGSN(Gateway GPRS Support Node)という交換機のうち、固定通信を無線通信に変換するGGSNを日本通信側が持つ接続方法で、これによってMVNOの日本通信は帯域利用の自由度が高くなるという利点がある。
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