auのiPhoneは「つながる」――KDDI、ネットワークに自信
「スループットのスペックは、使い勝手においてはあまり意味がない」――。KDDI版iPhoneは最大通信速度がソフトバンク版より遅いが、同社の高橋専務は“実効速度”に自信を示す。田中社長も、「iPhoneに、もっと『つながり』を」と挑戦的なメッセージを残した。
KDDIの「iPhone 4S」の通信速度は下り最大3.1Mbps/上り最大1.8Mbps、これに対してソフトバンクモバイルのiPhone 4Sは下り最大14.4Mbps/上り最大5.76Mbps。KDDI版iPhoneはソフトバンク版より通信が遅いのではないか――。
iPhone 4Sの通信規格による最大速度の違いがネットを中心に話題となっているが、これに対してKDDIの高橋誠専務はCEATEC JAPAN 2011の講演で「カタログスペックで語ってもあまり意味はない」と一蹴した。
高橋氏は「iPhoneに、もっと『つながり』を」という同社田中孝司社長のメッセージを紹介し、“つながるiPhone”をアピール。「スループットのスペックは実際の使い勝手においては意味のないものになりつつある。iPhoneがでたら、お試しいただきたい。(スペック上)速くても、つながらないとだめ。iPhoneでもAndroidでも、つながるスマートフォンを我々は目指していく」(高橋氏)
スマートフォンでモバイルネットワークのトラフィックが爆発的に増えつつある中、「どことは言わないが、つながらないスマートフォンも出てきている」と高橋氏。「我々も気を抜くとそうなる」と危機感を示しつつ、同社が3GやLTEに加え、WiMAXやFTTH、CATV、Wi-Fiとさまざまなネットワークを駆使できることを説明し、こうしたネットワークを連携させることで「安定的な最強のネットワーク」を目指していくとした。
iPhone 4Sの詳細については「近々発表する」。また、高橋氏は訃報が伝えられたApple会長のスティーブ・ジョブズ氏への弔意を表し、「iPhoneを大切に取り扱っていきたい」とコメントした。
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