「spモード」のユーザー設定サイトでトラブル メアドを他人に変更されるケースも
7月25日未明、ドコモの「spモード各種設定」サイトで別ユーザーの設定情報が表示されるトラブルが発生。約1000人がメアドなどの設定情報を他人に変更されるといった影響を受けた。
NTTドコモは、7月25日未明から朝にかけて、「spモード各種設定」サイトで別ユーザーの設定内容を表示・変更できる状態になっていたと発表した。
spモード各種設定サイトは、spモードメールのアドレスやWi-Fiアクセス時の設定、spモードパスワードや公衆無線LAN設定などを行うサイトで、spモードメールアプリの設定メニューや、dメニュー内のお客様サポートからアクセスする。
このトラブルは、午前1時41分に発生。一部のユーザーが自分のspモード設定を確認・変更しようとアクセスし、入力した数字4ケタのspモードパスワードが一致した場合、まったく別のユーザーの設定内容が表示される状態となった。その状態では他人のメールアドレスの変更も行えたという。なお、設定サイトでは電話番号や回線契約の情報を取り扱わないため、それらの誤表示はなかった。
ドコモは25日未明に、設定サイトを運用する一部サーバーの更新作業を実施したが、その際にサーバーの設定内容に誤りがあり、ユーザー情報の取り違えが起こった。午前5時ごろにユーザーからの問い合わせで事態を把握し、午前9時14分に設定サイトを一時停止。対策のうえ、同日13時37分に設定サイトを復旧させた。
トラブル発生からサイトの一時停止までの間、自分のspモード設定を他人に変更されたユーザーは約1000人で、正確な数字は現在精査中だという。ドコモでは影響を受けたユーザーを特定しており、個別対応を開始している。
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